横浜ゴムと同社傘下の沖縄ヨコハマタイヤは、12月中旬より、沖東交通事業協同組合( 沖縄県西原町 )所属のタクシー車両に対して、空気圧センサーと次世代タイヤマネジメントシステム「T.M.S(ティーエムエス)」を連携させた法人向けの業務ソリューションの提供を開始した。
横浜ゴムグループによると今回、採用された業務ソリューションは、スムーズな車両運行を実現させると共に、タイヤに関わる投資コストや作業負担を低減させること。更に個々のドライバーの安全運転にも貢献できるタイヤマネジメントシステムだという。
ソリューション開発そのものは、2022年5月から行ってきた上で実証実験を積み重ねて、ようやく実現。実運用に至るのは今回が初だとした。
*実運用を開始したタクシー事業者向けタイヤソリューションサービスの概略図
そのサービス概要は、車両のホイールに装着したバルブ式のセンサーがタイヤの空気圧や温度を検知し、データをガスステーションや沖東交通の各事業所に設置した受信機経由でクラウド上の「T.M.S」へ自動的に送信する。
これにより、事業所ではリモートで、ドライバーはオプションの車載表示機や専用スマートフォンアプリでタイヤの状態をリアルタイムに確認でき、始業前点検の省力化や運行時のタイヤトラブルの早期発見に繋げていく。
更に同サービスを介して「T.M.S」が担ってきた車両情報やタイヤの点検・運用データの一元管理が強化され、始業前チェックから運行中の状態監視、運用管理までを一体で支える高度で先進的なタイヤマネジメントが実現する。
こうした取り組みは、同社がIoTやデータを活用した様々なタイヤソリューション技術の開発を積極的に進めてきた成果のひとつだとしている。
そもそもタクシー業界では、車両稼働率の高さからタイヤの点検負担が大きく、燃費や安全性への配慮も求められている。
そうしたなかで同サービスは、ドライバーや整備担当者の負担の軽減に加え、適正空気圧の維持によって燃費の低下を防ぎ、運行コストの削減やCO₂排出量削減を実現し、より安全な運行に貢献する。
横浜ゴムでは、「当社は〝T.M.S〟を通じて旅客・貨物運送事業者に最適なタイヤ運用を提案しています。
近年は、空気圧、温度、摩耗状態をリアルタイムかつリモートで可視化する技術や、AIを活用した空気圧判定技術など新たなタイヤソリューション技術の開発を先駆けて推進すると共に、これらをT.M.Sに連携することでタイヤマネジメントシステムの進化に取り組んでいます。
今後も我々は、旅客・貨物運送事業者の課題解決をサポートすることで持続可能なモビリティ社会の発展に貢献していきたいと思います」と話している。
沖東交通事業協同組合の概要
本社:沖縄県西原町字小橋川90-1
代表理事:東江一成
業種:一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー・ハイヤー)、一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス・リムジン)他
沖縄ヨコハマタイヤの概要
本社:沖縄県島尻郡南風原町津嘉山1358-1
代表取締役社長:國吉 真史
業種:自動車部分品・附属品卸売業


