八千代工業の土田選手、JALホノルルマラソン2017で優勝


ホンダ技研工業傘下で軽スポーツカー「S660」などを生産する八千代工業株式会社(本社:埼玉県狭山市、代表取締役社長:山口 次郎、以下、八千代工業・ヤチヨ)に所属する車いすアスリートの土田和歌子選手が、JALホノルルマラソン2017(12月10日開催)に出場し、2年連続11度目の優勝を果たした。

Getty Images for HONOLULU MARATHON

レースは、現地時間12月10日午前5時。スタートガンの合図と共に打ちあがる色とりどりの花火の中、マラソン、10Kラン&ウォーク合わせて3万名を超えるランナー&ウォーカーが一斉にスタートした。

以降、クリスマスイルミネーションに彩られたダウンタウンや、10キロを過ぎたダイヤモンドヘッド付近の美しい日の出などを眺め、それぞれのペースでのレース展開が繰り広げられた。

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なお車椅子競技部門は先の通りで女子は、土田和歌子選手(つちだわかこ・43歳・東京都出身・八千代工業所属)が1時間49分33秒を記録を刻み、男子は副島正純選手(そえじままさずみ・47歳・長崎県出身・ソシオSOEJIMA所属)が1時間39分24秒で、トップでゴールラインを潜った。

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土田選手は女子クラスでスタートから後続を引き離し、終始単独でペースをつくる展開となった。その後、途中15km過ぎから雨となったものの、最後までしっかりと走り切り、大会記録まで20数秒に迫る好タイムを記録した。

「ハイウェイに入ってから、ずっと雨でグリップが滑って苦しみました。年末楽しみにしているホノルルマラソンは、毎年コンディションを確かめることができ、自分の記録に挑戦する大切な大会です。今年最後の大会で、優勝できてよかったです。

あと2年間追い込んで、2020年50歳でぜひ東京パラリンピックに出たいと思っています」と語り、優勝をかみしめていた。

また今季について、土田和歌子選手は、「今年はトライアスロン競技への挑戦から始まり、いろいろな経験を積むことができました。

下半期は思うようなパフォーマンスを発揮することができず、落ち込む時期もありましたが、今回のレースで払拭することできました。来年も一つ一つのレースを大事に、頑張っていきます!」とも述べている。

なお八千代工業株式会社では、土田選手への応援メッセージを呼び掛けている。応援メッセージは下記のメールアドレスまで送付されたい。

yachiyo_athlete@yachiyo-ind.co.jp

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またフルマラソンは、男女ともケニア勢がコースレコードで連覇。男子は、ローレンス・チェロノ(29 歳・ケニア)が、昨年に引き続きコースレコードとなる2時間8分27秒で、女子もブリジット・コスゲイ(23歳・ケニア)が2時間22分15秒のコースレコードで連覇。ケニア勢が圧倒的な強さを見せた。

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開催以前より注目を集めていた浅田真央さんは、4時間34分13秒で初フルマラソン完走した。本人は、「完走できてホッとしています。この機会を与えて下さった方々に感謝したいです。沿道の応援がフィギュアスケートの試合の時みたいにすごくて、それが力になって完走できました。

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11月以降あまり練習できなかったので、目標タイムだった4時間30分を切ることができず、悔しさはあります。今日の走りに点数をつけるとしたら、目標タイムに届かなかったので、85点です。

今後も、やりたいことがあって機会があればチャレンジしたいです。」と語っている。

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JALホノルルマラソン2017大会概要
大会名称:「JALホノルルマラソン2017」
開催日時:2017年12月10日(日)午前5時00分スタート
制限時間なし(フィニッシュエリアのサポートサービスは午後3時まで実施している)
競技種目:フルマラソン(42.195km) ・フルマラソン車椅子競技部門(42.195km)
主  催:HONOLULU MARATHON ASSOCIATION(ホノルルマラソン協会)
特別協賛:日本航空
協  賛:三菱UFJニコス / 佐藤製薬 / スポーツ ビューティ / デサントジャパン
賛助協賛:NTTドコモ
最終エントリー数 (車椅子競技部門含む):
フルマラソン26,371名(内車椅子競技部門10名)【内日本人11,727名(内車椅子競技部門3名)】
10K ラン&ウォーク4,864名【内日本人2418名】

JALホノルルマラソン2017大会結果
<フルマラソン総合/フルマラソン男子>
1位(総合1位):ローレンス・チェロノ 29歳 ケニア  記録 2:08:27(コースレコード)
2位(総合2位):ウィルソン・チェベト 32歳 ケニア 記録 2:09:55
3位(総合3位):ビンセント・ヤトル 28歳 ケニア 記録 2:10:38

総合優勝者/男子優勝者コメント
「20Kくらいからベストのコンディションでした。このマラソンで2度目の優勝が出来て嬉しいです。コースレコードが出るとは思っていなかった。途中雨が降り強い風でしたが、“ゆっくり行こう”と言い聞かせて走りました。湿度は気にならず、かえって走りやすかったです。」

<フルマラソン女子>
1位(総合6位)ブリジット・コスゲイ 23歳 ケニア 記録 2:22:15(コースレコード)
2位(総合8位)ナンシー・キプロプ 38歳 ケニア 記録 2:29:16
3位(総合10位)ジョイス・チェプキルイ 29歳 ケニア 記録 2:33:18

女子優勝者コメント:
「全体的にとても良い走りができたと思います。特に25キロくらいから調子がよくなり、雨も降りましたが、それがかえってよかったです。去年より良かったと思うけれど、2018年はもっと追い込んで、どこかの大会で、記録を作りたいです。」

<フルマラソン日本人トップ>
男子 総合7位/男子7位
谷本啓剛(たにもとひろたか)32歳 千葉県柏市 ウェリントン・スコティシュ(所属)
記録 2:29:07

女子 総合16位/女子5位
吉冨博子(よしとみひろこ) 33歳 佐賀県 メモリード(所属)
記録 2:40:13

日本人男子1位コメント:
「ホノルル初マラソンで日本人トップ、うれしいです。今はニュージーランドに家族で住んでいて、今回は家族(父・母・弟)で参加しています。他の大会と違い、走りやすく、エイドステーションでの声援も多く楽しかったです。ただ湿度が高く、タイムはあまりよくありませんでしたが、思い出に残る大会となりました。」

日本人女子1位コメント:
「マラソンは30回程出場経験があります。東京マラソンでは自己ベストの2時間31分28秒を出しました。実家の農業を手伝いながら、所属させてもらって練習しています。今日は体調が悪く、はじめから息があがっていたのですが、沿道からの温かい応援もあって走り切れてよかったです。東京マラソンに向けて、ベストな状態に持っていきたいです。」