BASF、自動車OEM塗料カラーレポート2025

グリーンとグレーが2025年の自動車カラートレンドを再定義

BASFコーティングス( BASF Coatings )は1月15日、最新の自動車OEM塗料のカラーレポート分析を発表した。それによると2025年には、世界の自動車の色彩は、消費者が従来の好みから離れ続ける中で、個性と自然からインスピレーションを得た美的感覚への明確なシフトを反映しているという。

ちなみに同社の自動車OEM塗料向けカラーレポートは、自動車業界での色分布を詳細に調査し、世界レベルと地域レベルの両方で嗜好を分析したもの。

レポートで参照されているデータは、世界の自動車生産台数と乗用車への塗装に関する入手可能な情報に基づき、BASFコーティングスが算出した。年間トレンド予測である「Automotive Color Trends®」と併せて、同レポートはBASFコーティングスの色彩とデザインに関する専門知識を補完するものであるとしている。

さて2025年のグローバル概要では、緑が世界で最も成長著しい色彩シグナルとして浮上し、着実な上昇を続け、青と赤に次ぐトップ3に躍り出た。かつては支配的だった青と赤の上位色は年々シェアを落とし、青は1パーセントポイント減少。赤は更に急激な減少を見せ、市場シェア全体の僅か3パーセントとなった。これは、従来の色の基準からの明確な後退を示しているとした。

他の色では、グレーが2パーセントが大幅なポイント増加となり、モダンでエレガントな選択肢としての地位を固めた。この間ホワイトは僅かに減少した。

ブラックは依然として好調であるもののソリッドカラーは減少し、市場全体のソリッドカラーはわずか18%にまで縮小。この傾向は、時代を超越したエレガンスと表現力豊かな多様性を融合させる世界的なトレンドを浮き彫りにしており、グリーンはより個性的で持続可能なカラーパレット化への移行を牽引する存在になっている。

続いて米・欧中東アフリカ(EMEA)、アジア太平洋の地域別の傾向については以下の通り

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EMEA:シルバーからグリーンへ – 自動車の色彩の新たな章
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EMEA地域では、グリーンの上昇傾向が続く。グリーンはレッドを追い越し、個性と洗練の象徴としての地位を確立した。シルバーの重要性は引き続き低下し、一方でブラックとグレーは無彩色パレットに於ける地位を確かなものとした。対してホワイトは僅かに減少しているものの、ニュートラルカラーの範囲に更なるニュアンスを追加する存在となっている。

そうした傾向についてBASFコーティングスでEMEAデザイン責任者を務めるフロリナ・トロスト氏は、「グリーントレンドは数年前からEMEA(欧州・中東・アフリカ)で大きな話題となっていました。

当社の自動車カラートレンドコレクションには様々な色合いが取り上げられており、今日のこのムーブメントにふさわしい多様な色合いが揃っていることを示しています」と述べた。

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アメリカ大陸:クロマが個性的なニュアンスで復活、しかしグリーンがリード
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アメリカの自動車カラーの世界では、2025年は明暗が分かれた。グレーは2024年の水準をわずかに下回っているが、それでも2023年を大きく上回っている。

シルバーは再び重要性を増し、ホワイトは引き続き減少傾向にある。カラーカーペイントの割合は2パーセントポイント近く上昇し、表現力豊かな色彩への好感度が高まっていることを示している。

南北アメリカでは歴史的に赤と青が主流だったが、現在では緑、ベージュ、茶、紫といった色合いが勢いを増しており、自然からインスピレーションを得た多様な美的感覚へのシフトを浮き彫りにしている。

そうした流れについてBASFコーティングスの自動車カラーデザイン担当グローバルヘッドを務めるマーク・グーチャー氏は、「2021年、ブラウンとベージュは当社のトレンドコレクションのキーカラーでした。

今回の売上は、これらの初期の予測を裏付けるものであり、長期的なトレンドが市場をどのように形成し続けているかを示しています」と語っている。

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アジア太平洋:グレーが強くなり、グリーンが地平線を広げる
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2025年、アジア太平洋地域では引き続き無彩色が優勢となり、グレーは明確な上昇傾向を示し、白は減少傾向にある。黒とシルバーは安定しており、クラシックなニュートラルカラーの永続的な魅力を強めた。

有彩色の中で、グリーンの人気は着実に高まっている一方、ブルーはやや減少している。グリーンは、明るくフレッシュなトーンから、より伝統的でナチュラルな色合いまで、幅広い色調を取り揃えており、これはサステナブルで再生志向のパレットへの移行を反映している。

有彩色全体の割合は減少しているものの、色調の多様性は、アジア太平洋地域に於ける個性的な色彩への嗜好を反映している。

そうしたトレンドに関してアジア太平洋地域の自動車カラーデザイン責任者を務める松原千春氏は、「過去のトレンド予測では、微妙な色の干渉を特徴とするソリッドグレーを導入し、都会的なニュアンスを持つグリーンを強調することで、適応力を高めました。今日では、グレーが強化され、グリーンは地域全体で拡大しています」と結んでいる。

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日本市場:グレーが人気を集める中、ホワイトも引き続き上昇
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2025年の日本市場の自動車カラー動向は、穏やかでありながらも重要な進化を示している。ベーシックグレーとキャラクターグレーのいずれも、過去3年間にわたり多様な車両セグメントで着実な成長を遂げており、無彩色トーンの優位性をさらに強めた。

ホワイトは穏やかな増加傾向を維持し、特にパール意匠とオフホワイト域のバリエーションが中型のモデルで人気。全体として、無彩色の割合はわずかに増加してるが、これらの色は決して単調なものではない。色味のあるエフェクトや質感によって、無彩色に豊かな表情を与え、従来の有彩色にさえ代わって選択されるようになっている。

また、グリーンとベージュはサステナビリティと自然志向を象徴する新たなカラーとして台頭し、かつてブルーが担っていた役割を引き継ぎつつある。グリーンは特にSUVで好まれ、ベージュはコンパクトSUVやミニバンで支持を集めており、アースカラーを基調としたライフスタイル志向への関心の高まりを反映している。この変化は、時代を超えた美しさと進化する環境価値観が調和する日本市場の特徴を表しているとした。

 
 




 
 

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