ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:七五三木 敏幸)は、純粋なスポーツカーのパフォーマンスとラグジュアリーサルーンの快適性という2つの相反する特性を調和させた新型ポルシェ パナメーラ4S、及びパナメーラターボの予約受注を、7月28日(木)より全国のポルシェ正規販売店にて開始した。
独ポルシェAGは、グランツーリスモであるパナメーラの第2世代モデルを全域にわたって最適化することで、ラグジュアリークラスのパフォーマンスを象徴するモデルへと進化させた。
エンジンとトランスミッション、シャシーも見直され、ディスプレイと操作機能は未来志向を高めている。
さらに新型パナメーラは、リアアクスルステア、アクティブロールコンペンセーション、3チャンバーエアサスペンションなどのハイライトを装備。同社にによると、快適なクルージングカーとの境界を4座席スポーツカーで飛び越えると述べている。
よりダイナミックなフライラインを備えた911デザインランゲージ
新世代パナメーラのコンセプトは、視覚的なデザインに反映されている。それは長く、ダイナミックなプロポーションと目を引くショルダー。
力強いサイドパネル、そしてリアを20 mm低くしたことで引き締まったルーフライン。
これらは紛れもなく先代に続くパナメーラのトレンドラインである。ポルシェAGに於いてもこの特有のフライランが、ポルシェのデザインアイコンである911とのスタイル上のつながりを生み出していると謳っている。
ポルシェ アドバンストコックピットの多彩な機能とシンプルな操作性
新型パナメーラのポルシェ特有のインテリアは、ブラックのパネル面とインタラクティブなディスプレイの組み合わせとしており、スマートフォンやタブレットに似た見易さ。
これに直感的な操作マトリックスを組み合わせ、車の制御のための実用性を兼ね備えている。
従来のハードキーとメーター類は大幅に縮小され、新しいポルシェ アドバンストコックピットと表するインストルメント・パネルの中央に設置されたタッチパネルと、個別に設定可能なディスプレイに置き換わった。
これによりアシスタンスシステムが大幅に拡張されているにもかかわらず、各機能はさらに明確かつ直感的に操作することができるため、ドライバーと助手席および後部座席の乗員に対しては大きなメリットをもたらすと云う。
一方、ポルシェ アドバンストコックピットは、古き良きアナログの感性をデジタル表示に転換して表示する。なおメータパネルの中央に配置されたレブカウンターは、1955年のポルシェ356Aに対する敬意を表しているとされる。
高い出力と重低音の効いたサウンドを備えた新しいV6およびV8ツインターボエンジン
ポルシェ車は、出力だけでなく効率性でも常に新たな地平を目指してきた。同社はこのレベルをさらに高めるため、第2世代となったパナメーラで、全てのエンジンを再設計した。
搭載エンジンは、さらにパワーアップしながら燃料消費量とエミッションが大幅に改善された。
具体的には、パナメーラ ターボ、パナメーラ4S、には新しいツインターボ直噴エンジンが搭載される。これらの全てにフルタイム4WDと、新しい8速ポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)が装備されている。
先の本国に於ける同車発表時に報じた通り、パナメーラ ターボのV8ガソリンエンジンは最高出力404 kW/550 PS、パナメーラ4SのV6ガソリンエンジンは最高出力324 kW/440 PSを発揮する。
新しいエンジン:さらなる出力、燃料効率の改善
パワフルで燃料効率に優れたパナメーラの新しいV6およびV8ターボエンジンは、エンジン開発者の専門用語で”with the hot sides inward”として知られる特別なコンセプトのデザイン特性を共有している。
新しいパナメーラに搭載されるエンジンのターボチャージャーはシリンダーバンクのV字の中央部に統合されている。
このセントラル ターボ レイアウトは、多数のメリットを備えている。その1点目は、エンジン自体がさらにコンパクトになり、搭載位置を下げることができる事にある。これは、車両の重心にプラスの影響を与える。
2点目は、2つのターボチャージャーとシリンダー燃焼室の距離が短くなり、スロットルレスポンスが改善されていること。
オプションのスポーツレスポンススイッチ付モードスイッチを使用すると、さらにエンジンレスポンスを向上させることも可能だ。
ポルシェ918スパイダーで初めて導入されたモードスイッチは、ステアリングホイールのロータリーリングによる直感的操作で4つのドライビングモード(ノーマル、スポーツ、スポーツ プラス、インディビジュアル)を操作することができる。
スイッチの中央にはスポーツレスポンススイッチが付いており、このスイッチを押すとパナメーラの性能を最大限に発揮することができる。
パナメーラ ターボは、モデルシリーズ内で最もパワフルなガソリンエンジンを搭載した。
4.0リッターV8ツインターボエンジンが先代を30 PS上回る最高出力404 kW/550 PS(5,750 rpm時)と70 N・m上回る最大トルク770 N・m(1,960-4,500 rpm)を発揮。
0-100 km/h加速タイムは3.8秒、スポーツクロノ仕様車の0-100 km/h加速タイムは3.6秒で、最高速度は306 km/hに達する。
パワーウエイトレシオは3.6 kg/PS。一方、燃料消費量は、先代より1.1リッター/100 km少ない9.4–9.3リッター/100 km(NEDC)で、CO2排出量は214–212 g/kmとなった。
ポルシェは、圧縮された空気をV8の燃焼室に供給するためにツインスクロールターボチャージャーを使用している。
これは反対方向に回転する2つのチャージャーが低回転域から最大のトルクを発生させるもの。
またパナメーラ ターボは、アダプティブ シリンダー コントロールを備えた初のポルシェとなった。部分的な負荷の作動において、システムは一時的に8気筒から4気筒エンジンに変わる。これによって、4気筒状態の出力要求に応じて燃料消費量が30 %まで削減される。
対してパナメーラ4Sの2.9リッターV6ツインターボエンジンは、最高出力324 kW/440 PS(先代比20PSプラス)を、公称回転数をわずかに上回る5,650 rpmで発揮する。
最大トルクは1,750 回転から 5,500 回転の間で 550 N・m(同30 N・mプラス)を発生、0-100 km/h加速タイムは4.4秒(スポーツクロノ仕様車の0-100km/h加速タイムは4.2秒)だ。
最高速度は289 km/hに達する。燃料消費量は、先代より1.0リッター/100 km少ない8.2–8.1リッター/100km(NEDC)で、CO2排出量は先代より11%低い186–184 g/kmとなっている。
パナメーラ ターボの8気筒エンジン同様にパナメーラ4Sの6気筒エンジンも燃焼室の中心にダイレクト フューエル インジェクションが位置する。
これによって最適な燃焼、最高の効率性、そして非常に優れたエンジンレスポンスを提供。加えて4Sとターボは重低音の見事な真正のサウンドも特徴のひとつとなった。
サーキットを走ることができるラグジュアリーサルーン
新型パナメーラのコンセプトに合わせて、シャシーにもラグジュアリーサルーンの走行快適性に加え、真のスポーツカーとしての性能の嵩上げを施している。
それはオプションのポルシェ ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)を含む新しい3チャンバーテクノロジー付アダプディブ エアサスペンション。
ポルシェ・トルク・ベクトリングプラス(PTV Plus)と、アクティブロールスタビライザーを含む強化されたポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロール・スポーツ(PDCC Sport)。
加えて新しい電気機械式パワーステアリングなどの革新的なシステムであり、これらで基本レイアウトを補完することによって、より高位のドライビングプレジャー目指した。
話題を足まわりに移すと、新型パナメーラのシャシーは、統合された4Dシャシーコントロール システムによって制御されている。
このシステムは、車両の走行挙動をリアルタイムに検出してシャシーを制御することで、パナメーラのパフォーマンスを最大限に発揮するもの。
さらにポルシェは、スポーツカーのステアリング精度とハンドリングを新型パナメーラで実現するために、918スパイダーと911ターボ由来の装備であるリアアクスルステアを採用した。また、ブレーキの性能も改善されている。
次世代のアシスタンス システム
パナメーラには、標準およびオプションで、走行をよりいっそう便利かつ安全にするアシスタンスシステムが装備される。
最も重要な新システムのひとつが、人や大型動物を検知する熱探知カメラを使用して、コックピットにカラーハイライト警告灯を表示するナイト ビジョン アシスタントである。
84の輝点を備えた新しいオプションのLEDマトリックスヘッドライトを選択すると、予想されるドライビングコースの範囲内に歩行者などが入っている場合は、ロービームの照射範囲を越えた場所にいる歩行者にも短時間ライトが照射され、ドライバーはより迅速に対応することが可能になる。
新しいナイト ビジョン アシスタントは、危険な状況の事前回避を助けるアシスタンスシステムである。
道路に沿って遥か前方を見守るのが、アダプティブクルーズコントロールを含む新しいポルシェ イノドライブと呼ばれるもの。
これはナビゲーションデータとレーダー、ビデオセンサーからの信号に基づいて、3 km先までの最適な加速度と減速度、ギア選択、およびコースティングフェーズを計算していく。この電子制御コ・パイロットは、コーナー、斜面、および速度制限も自動的に算出するインテリジェンス機能を備えている。
新しいデザイン:さらにダイナミックなプロポーション
第2世代となったパナメーラのエクステリアの特徴は、よりシャープかつ精悍なイメージになったところにある。
ダイナミックなプロポーションに基づく新型パナメーラは、全長5,049 mm(+34mm)、全幅1,937 mm(+6mm)、全高1,423 mm(+5mm)。
その数値の通り、全高が増しているにも関わらず、そのシルエットはいっそう低く長く見える。
これは主に、十分なヘッドルームを維持しながらリアシート上部の天井高を20 mm削減した事によるもので、これが車全体のイメージ一新に寄与した。
ホイールベースは、30mm伸ばし2,950mmになった。これにより、伸びやかなプロポーションを実現。
さらにフロントホイールが前方に移動し、フロントオーバーハングの短縮とAピラーとフロントアクスル間が拡大され、威厳のあるプロポーションにも寄与している。またリアオーバーハングはより長くなりいっそうパワフルな外見を与えている。
一方、パナメーラの全幅はわずか6mmしか拡大していない。しかし見た目には数センチ広がったように感じられる。
これは両側に広がったフロントのA字形エアインテークなどの装備によって生み出されている。同時に、ラジエーターグリルのクロスバーも車幅を強調する。
エンジンを覆う矢形のフロントフードは、ラインがバンパーに達する目立つ輪郭のパワードームによって、以前よりさらに視覚的効果を発揮し、前方を低く見せる。なお低いフロントエンドは、新たなエンジン構造により可能になったものだ。
フロントフードにはパワードームが存在しており、ポルシェ特有のデザイン上の特徴である力強く張り出したフロントフェンダーに溶け込む。さらに、3つのバージョンが揃う4灯のLEDデイタイムランニングライトを組み込んだLEDヘッドライトも新たな魅力のひとつとなった。
新しいサイドボディ面は、フロントフード、ラゲッジコンパートメントリッド、およびフェンダーと同様に総アルミニウム製で、ダイナミックなルーフラインがこれまで以上にスポーツカーのシルエットを際立たせている。
サイドのルーフラインの精密に設計された2つのエッジは、視覚上の重心を下げる効果を持つ。
サイドウインドウのデザインも見直されており、リアボディのラインと共に連続するラインが、ポルシェ911と共通のスタイルを生み出す。
3Dデザインが特徴的なドアとフェンダーは、凹凸の表面を照らす入り組んだ表面形状が力強い緊張感を与えている。
フロントホイール後方のサイドパネルには、フロントホイールからのエアアウトレットが設けられた。張り出したホイールアーチのリップも力強さを増した。
大きなホイールアーチには、19インチ(4S)、20インチ(ターボ)、およびオプションの21インチ軽合金ホイールのためのスペースを確保した。
リアから見るとパナメーラが従来のサルーンとは異なる4ドアクーペであることは明白になる。
ルーフ、ルーフピラー、ウインドウ面で構成される「グリーンハウス」は、パワフルな広いショルダーセクションによってサポートされる。
リアボディを特徴付けるのは、目を引く4灯のブレーキライトを統合した3DのLEDリアライトである。
リアライト間は、細長いLEDストリップで接続されており、ボディカラーと同色塗装仕上げのエクステンダブル リアスポイラーは、電動開閉装置を備えたラゲッジコンパートメントリッドに途切れることなくエレガントに組み込まれる。
しかもこのパナメーラ ターボのウイングは分割しながら拡張するギミックを備えている。
最後にリアロアボディを締めくくるのが、左右にステンレススチール製デュアルエグゾーストシステムツインテールパイプを備えたディフューザーである。パナメーラ4Sは丸型のテールパイプ、パナメーラ ターボは台形のテールパイプによって識別することが可能である。
ポルシェの経営理念 – 未来に基づく解釈
新型パナメーラは完全に新しいインテリアを持つに至った。先の通り、従来のスイッチに代わり、多数のエリアでタッチパネルと高解像度ディスプレイがインテリアに溶け込む。
918スパイダーによって始まったインテリアのデジタル化は、ラグジュアリーサルーンセグメントに於いて、新しいポルシェ・アドバンストコックピットとしてパナメーラに搭載され、新たな段階に達した。
ドライバーは、スポーツカー特有の低いシートポジションから車のフェンダーと、パワードームの景色を見るだけでなく、ドライバーの視線の先には、人間工学に基づいた2つの7インチディスプレイが設置される。
これらの2つのディスプレイ中央にあるレブカウンターは、アナログメーター表示だが、ドライバーと助手席乗員の間のセンターコンソールには、次世代ポルシェ コミュニケーション マネージメント システム(PCM)の12.3インチ タッチスクリーンが設置される。
ドライバーと助手席乗員は、このディスプレイを個別に設定することができる。
これには、オンラインナビゲーション、ポルシェ コネクトのオンライン機能、Apple Car Playによるスマートフォンとの統合。
自然な言語入力に応答する新しいボイスコントロールシステムなどを装備するPCMに統合されている。
高解像度ディスプレイが設置されたPCMエリアは、シフトバイワイヤーのPDKセレクターレバーを備え、センターコンソールのタッチセンサー式スイッチを備えた新しいコントロールパネルによって、様々な機能を直感的に操作することができる。
センターエアベントのルーバーも、タッチセンサー式スライダーで電子制御される。後部座席の乗員は、オプションの4ゾーン・オートマチック・クライメート・コントロールによりエアコンディショニングとインフォテイメント機能を操作することができる。
さらに、後席はレイアウト可変性を備え、40:20:40分割可倒式リアベンチバックレスト(ラゲッジスペースが495リッターから1,304リッターまで拡大)によって、使い勝手の良さをもたらす。
最後にスポーツサルーンとしてのパナメーラの快適性を高めるのが、パノラミックチルトルーフ、マッサージシート、アンビエントライト、およびBurmester 3Dハイエンドサウンドシステムなどの新しいオプション装備である。
ポルシェ パナメーラ4S、パナメーラターボ 希望小売価格
車種:パナメーラ4S
トランスミッション:8速PDK
ハンドル:右
希望小売価格(消費税込価格):¥15,910,000-
車種:パナメーラターボ
トランスミッション:8速PDK
ハンドル:右 / *左
希望小売価格(消費税込価格):¥23,270,000-
*パナメーラターボ左ハンドル車の予約受注は期間限定。
問い合わせ
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