J.D.パワー新車初期品質調査、トヨタと日産が首位を分け合う。ブランド1位はトヨタ


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株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(代表取締役社長 鈴木郁、以下「J.D. パワー」)が、世界各国で自動車初期品質調査を実施。このほど日本市場の調査結果が「2015年日本自動車初期品質調査SM(Initial Quality Study、略称IQS)」として、発表された。

その内容によると、前年に比べ、車両全体の不具合指摘は減少。一方でナビゲーションシステムに加え、音声認識やブルートゥースシステムといった、テクノロジー領域の不具合指摘が増える傾向にあること明らかになった。

J.D. パワーの自動車初期品質調査は、世界各国で実施され、新車の品質を調べる業界のベンチマークの役割を果たしている。

日本では今年で5回目の実施。また、2014年には米国調査にあわせ新テクノロジー・機能面を強化、調査内容並びに精度の刷新が行われている。

さて同調査では、新車購入後2〜9ヶ月経過したユーザーを対象に、233の項目に亘ってユーザーの不具合経験を聴取した。

各項目は、外装・走行性能・装備品/コントロール/ディスプレイ、オーディオ/コミュニケーション/エンターテインメント/ナビゲーション(ACEN)・シート・空調・内装・エンジン/トランスミッション(Eng/Trans)の8つのカテゴリーに分かれている。

すべての不具合項目は、車100台当たりの不具合指摘件数「Problems Per 100 vehicles = PP100(100台あたりの指摘= PP100)」として集計され、数値が小さいほど品質が高いことを示している。

調査の結果、2015年の総合不具合指摘件数は、80PP100となり、前年と比較して4ポイントのスコア改善となった。カテゴリー別にみると、前年からのスコア改善には、Eng/Trans (-2.4PP100 )、シート(-1.4PP100)、走行性能(-1.1PP100)が寄与している。

一方、ACENは唯一、前年からの不具合指摘件数が悪化(+1.1PP100)したカテゴリーとなっている。

なお本年の調査では、ナビゲーションシステムの装着率は80%以上(前年比3%増)、ブルートゥース接続機能については60%(同8%増)、音声認識システム31%(同6%増)となっていることが分かった。これら装備の装着率の上昇が、ACENカテゴリーの不具合指摘増につながったと云えるだろう。

J.D. パワー アジア・パシフィックのオートモーティブ部門・シニアディレクターである川橋敦氏は、「本年調査では、多くのカテゴリーで不具合指摘件数スコアの改善が確認できた。

一方で、ACENは内装カテゴリーに次いで2番目に不具合指摘の多いカテゴリーとなった。」と述べた。

さらに続けて、「日本市場においても、スマートフォンやその他メディアデバイスシステムは広く普及してきており、車内利用におけるニーズを理解することが、ACEN領域の満足度改善には重要といえる。

また、予防安全装備の重要性も増しており、装備品/コントロール/ディスプレイカテゴリーについても、今後もより一層のユーザーニーズの理解や不満領域の解消が、自動車ブランドや製品ロイヤルティ強化には非常に重要である」と川橋氏は指摘している。

前年調査で、2番目に不具合指摘の多いカテゴリーであったEng/Transのスコアは改善しており、軽自動車およびコンパクトセグメントの同カテゴリーのスコア改善が大きく寄与している。

<セグメント別の傾向>
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【軽自動車セグメント】
総合不具合指摘件数は73PP100で、前年から4ポイント改善した。

Eng/Trans(前年比-3.5)と、空調(同-2.0)カテゴリーがスコア改善に寄与している。一方、ACENは前年から不具合指摘件数が1.7ポイント増加した。

【コンパクトセグメント】
総合不具合指摘件数は83PP100で、前年から3ポイント改善した。

Eng/Trans(同-3.4)、走行性能(同-2.4)、シート(同-2.3)カテゴリーが計8ポイント以上の改善に寄与しているが、ACEN(同+1.8)をはじめとする他のカテゴリーで不具合指摘件数の増加により、総合の改善は3ポイントにとどまる。

【ミッドサイズセグメント】
総合不具合指摘件数は88PP100で、前年から6ポイント改善した。

内装(同-2.7)、シート(同-2.5)、装備品(同-2.4)カテゴリーがスコア改善に寄与している。一方、外装をはじめとする他のカテゴリーは全て0.5ポイント前後の不具合指摘増となっている。

【ミニバンセグメント】
総合不具合指摘件数は81PP100で、前年から5ポイント改善した。

シート(同-2.5)、Eng/Trans(同-1.8)、運転性能(同-1.4)、装備品(同-1.2)、内装(同-0.8)の5つのカテゴリーがスコア改善に寄与している。外装、ACEN、空調は各1ポイント前後の不具合指摘増となっている。

【ラージセグメント】
総合不具合指摘件数は82PP100で、前年から7ポイント改善した。シート(同-2.6)、ACEN(同-2.3)、外装(同-1.5)カテゴリーがスコア向上に寄与している。

一方、装備品/コントロール/ディスプレイは前年から不具合指摘件数が1.2ポイント増加した。※ 対象モデル数が不十分なため、セグメントランキング公表対象外

2015年ランキングのハイライト
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ブランドランキングでは、トヨタが69PP100で第1位となった。第2位はスズキ(71PP100)、第3位はダイハツ(78PP100)となっている。

今回ランキングが発表された4つの車両セグメント別モデルランキングは以下のようになった。
・軽自動車セグメント:日産 モコが1位、スズキ ラパンが2位、ダイハツ ミライースが3位となった。
・コンパクトセグメント:トヨタ アクアが1位、ヴィッツが2位、ラクティスが3位となった。
・ミッドサイズセグメント:日産 リーフが1位、トヨタ カローラが2位、SAIが3位となった。
・ミニバンセグメント:トヨタ ヴェルファイアが1位、ホンダ フリードが2位、トヨタ エスクァイアが3位となった。

2015年の日本自動車初期品質調査は、新車購入後2〜9ヶ月経過したユーザー18,649人から回答を得た。
調査対象の車両は全16ブランド、121モデルであり、有効サンプル数が100サンプル以上のブランドおよびモデルをランキング対象としている。調査は2015年5月から6月にかけて実施された。

日本自動車初期品質調査は、J.D. パワー アジア・パシフィックの代表的な8つの自動車関連のベンチマーク調査の一つである。*J.D. パワーが結果を発表する調査はすべてJ.D. パワーが第三者機関として自主企画により実施したものとなる。

 

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