ボルボ・カーズ、米国サウスカロライナ工場への投資を継続

ボルボ・カーズ( 本社:スウェーデンヨーテボリ、CEO:ホーカン・サミュエルソン )は9月23日、今後数年間の期間を掛けて米国内工場をフル稼働させていくことを視野に、同国サウスカロライナ州チャールストン郊外リッジビル地域の自動車生産拠点に対する積極投資を引き続き継続する。

ちなみにボルボ・カーズは、今から約10年前の2015年に米国内の生産工場の建設を開始。当該工場は複数のプラットフォーム、テクノロジー、モデルに柔軟に対応できる高度な能力を備えた生産工場となっている。

同社は、そんな同工場に過去10年間で約13億米ドルを投資し将来への備えを整えてきた。

こうした積極投資を通じて、ボルボ・カーズは生産量と財務の両面での成長規模拡大を実現すると共に、米国内での工場生産量自体を最大化させたいと考えている。ちなみに現時点のリッジビル工場の生産能力は年間15万台規模だ。

このサウスカロライナ工場は、ヨーロッパと中国の旗艦工場と並び、ボルボ・カーズの将来の成長計画と地域への貢献を目指した役割に於いて、今後も重要な役割を果たす。そんなサウスカロライナ工場では現在、電気自動車のボルボEX90 SUVとポールスター3を生産している。

これに加えて今年初旬、ボルボ・カーズは当地での生産規模拡大に向けた第一歩として、ベストセラーモデルのミッドサイズSUV「XC60」を2026年後半からサウスカロライナ州の生産ラインに追加導入することも発表していた。

同社は、2025年の最初の8ヶ月間で米国で2万7000台以上のXC60を販売しており、これは2024年の同時期と比較して約20%の増加となっている。

加えてボルボ・カーズは、2030年までにリッジビル工場の生産ラインにも次世代ハイブリッドモデルを追加する計画で、そのために当該新型モデルは、米国市場の特有のニーズを満たすように事前設計されており、それはボルボ・カーズが各地域の顧客ニーズを満たすために必要な製品を、適切にタイミングで提供することに注力していること示す証左となる。

そんな米国内での車両生産計画について同社CEOのホーカン・サムエルソン氏は、 「当社の投資計画は、米国市場とサウスカロライナ州に於ける製造拠点への長期的なコミットメントを改めて強化するものです。

また今年は、我々ボルボ・カーズが米国に進出して70周年を迎える年にあたります。これまでに当社は、500万台以上の車両を販売してきており、今後も、更に販売規模を拡大していく予定を着実に推し進めています」と述べた。

更にボルボ・カーズのアメリカズ社長、ルイス・レゼンデ氏は、「これら地域は、当社の米国に於ける戦略的成長計画の基盤となるものです。

当社の新たなモデルを当該地域で生産することは、現地の製造投資と労働力の潜在能力を最大限に引き出すための大きな一歩を踏み出すことを意味するものであり、同活動を介して米国に於ける今後数年間の野心的な事業目標達成に向けた進捗を加速させていきます。

そもそも今日、我々が示す注力姿勢には、製品、技術、製造、商業の面で各販売地域に焦点を絞ったアプローチが含まれており、これにより我々は当地の顧客のニーズにより詳細に応えることができるようになります」と自社の成長戦略の骨格を説明した。

対してこうしたコメントに対してサウスカロライナ州知事のヘンリー・マクマスター氏は、「ボルボ・カーズがリッジビルへの追加投資を決定したことは、自動車製造に於ける全米リーダーとしてのサウスカロライナ州の地位を強化するものです。

これは、当州の労働力の強さと、世界のトップ企業が当州に寄せる信頼を浮き彫りにしています。私たちはボルボ・カーズとのパートナーシップを継続できることを誇りに思い、サウスカロライナ州に於ける同社の継続的な成功に期待を寄せています」と語った。

 
 




 
 

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