日野自動車(本社:東京都日野市、社長:小木曽聡)は12月18日付の取締役会に於いて、自社保有する下記の国内販社に係る株式譲渡に伴う経営権移管を決めた。
その内容は、(1)自社の連結子会社の東北海道日野自動車、北海道日野自動車、宮城日野自動車、福島日野自動車、南関東日野自動車の株式の一部(それぞれの発行済株式総数の 80.0%)を、台湾の和泰汽車股份有限公司(HO TAI MOTOR CO., LTD.)に譲渡して経営権を移管。
これに加えて(2)自社の連結子会社の静岡日野自動車の株式の一部(発行済株式総数の 88.5%)を愛知日野自動車に譲渡・経営権の移管も決議したことを明らかにした。
なお同株式譲渡・経営権移管に伴い、2026年4月以降に特別利益(関係会社株式売却益)を計上する。
日野では、これらの譲渡・経営権の移管の理由として、先(2025年6月10日付)の「三菱ふそうトラック・バスとの経営統合」を踏まえ、今後の販売事業で日野と三菱ふそうが、これまでと同じく競合関係として良きライバルとして互いに切磋琢磨しながら顧客サービスの向上を目指す必要があるという。
そこで、そのために先の経営統合に関する競争法上の懸念を払拭するという観点、商用車の購入側にとって不利益にならない健全な商環境を担保していくという観点から、販社の経営権を独立系資本へ移管することを決めたとした。
より具体的には、今回、経営移管を決めた東北海道日野自動車、北海道日野自動車、宮城日野自動車、福島日野自動車、南関東日野自動車は、これまで日野の海外事業で密接な関係にあり、台湾に本社を置く和泰汽車股份有限公司に移管。
対して静岡日野自動車は、同じ東海地方に所在して販売事業の特性を理解し、事業上の親和性が高い愛知日野自動車に移管するという判断に至った。
ちなみに和泰汽車股份有限公司は、台湾市場で日野のトラックの販売を担って70年以上の歴史を持つ事業パートナーであり、販売面ではトヨタ・レクサス含めて強力な自動車販売網を築いており、台湾証券取引所に上場している有力な企業だ。
また愛知日野自動車は、日野との間で販売代理店契約を締結する重要な事業パートナーであり、日野ブランドの販売事業に関する幅広い知見やノウハウを有し、愛知県で強力な自動車販売網を構築している。
従って日野では、経営移管先の2社の力を借り、販売経営基盤を強化し競争力を高めめていくとした。
なお日野では、経営移管に関連し、南関東日野自動車の一部の拠点(東京都及びその周辺地域)に係る不動産を和泰汽車股份有限公司に売却することについて協議を行っていく構えであると結んでいる。
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