横浜ゴム、タイ天然ゴム公社と共に天然ゴム農家を継続支援

GPSNR( 持続可能な天然ゴム運用の国際組織 )創設メンバーでもある横浜ゴム( 本社所在地:神奈川県平塚市、代表取締役会長兼CEO:山石昌孝 )は12月、タイのMOAC( タイ農業協同組合省 )傘下のRAOT( タイ天然ゴム公社 )・スラタニ支局と共同で、タイの天然ゴム農家向けのセミナーイベントを開催した。

*記事冒頭の写真は、横浜ゴムの山本忠治CSR本部長(写真中央)の挨拶の様子

ちなみに同セミナーを実施した目的は、天然ゴムの品質および生産性向上に向けたもの。*注) 上記文中のMOACはMinistry of Agriculture and Cooperativesを指し 、RAOTはRubber Authority of Thailandを指す。

そもそも横浜ゴムは、GPSNRメンバーとして2020年1月に自らが打ち出した「持続可能な天然ゴムの調達方針」に基づき、タイ天然ゴム公社と天然ゴム農家の経営支援およびサプライチェーンの透明性と健全性を確保するためのトレーサビリティの向上に協力していく覚書を締結。

今セミナーイベントは、この覚書に基づき農家支援の一環として当社の天然ゴム加工会社のY.T. Rubber Co., Ltd.( ワイ・ティー・ラバー / YTRC )が立地するスラタニ地区で開催してきた。

初開催から数えて10回目となる最直近の今セミナーには、スラタニ地区の50戸の農家が出席。セミナー参加者には後日、横浜ゴムからタイ天然ゴム公社の知見を活かした肥料を無償提供した。

*セミナーイベントで無償提供された肥料の前で記念撮影をする農家達

同セミナー具体的内容としては、「土壌と植物の栄養素」や「肥料の適切な使用方法」、「天然ゴムへの異物混入防止の重要性」などについての講義を実施。

また、今回は10回目の開催を記念して、地域の行政機関、警察署、病院の代表者を来賓として招いて、農園で働く外国人・少数民族の人権尊重や地域共生、交通安全、労働安全衛生の重要性について登壇した。

更にイベント後のアンケートでは、参加者から「これまでは農園作業を漠然と行っていたが、初めて体系的な肥料の与え方を学べた」「ゴムを使うメーカー側の意見を聞くことで、異物混入防止の重要性を再認識した」といった栽培技術や品質意識の向上に関する声が多数寄せられた。

加えて「タッピング( ゴムの木の樹皮を薄く削り、樹液ことラテックスを採取する作業 )時の腰痛予防や毒虫への対処など、病院長のスピーチも大変参考になった」と労働安全衛生への関心も高かったという。

その他、「最初は緊張したが、参加者を飽きさせない工夫があり、笑いに溢れた楽しいイベントだった」「友人や親戚にも紹介したい」など参加者目線に立ったイベントづくりに好評の声が寄せられたとしている。

*農家の方へのヒアリングの様子(写真左から2番目はYTRCの滝田昇社長)

横浜ゴムでは国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成の一環として天然ゴムをはじめとしたサステナブルな原料調達に向けた活動を推進。

今後も、サステナビリティ・スローガンとして「未来への思いやり」を掲げ、事業活動を通じた社会課題への取り組みにより、共有価値の創造を図っていくと結んでいる。

 
 




 
 

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