国交省、自動車整備人材の確保・育成に関する検討会報告書を公表


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国土交通省は予てより、「自動車整備人材の確保・育成に関する検討会」を複数回に於いて実施してきた。

その上記同検討会に於いて4月15日、自動車整備業は、安定性や社会的貢献度などの魅力・重要性のある業種である一方で、給与や労働時間等の労働環境・待遇等で他業種と比較して不満度が高い実態が課題としてあらためて確認されたと発表している。

これを踏まえて同省は、これらの課題に対して、様々な能力の評価に対応したインセンティブ付与や残業削減及び育児等との両立のための柔軟なシフト設定などの先進事例をとりまとめを進める。

また今後、これらを業界全体で共有し、事業形態・規模等に応じた対策を関係者が連携して検討・推進を図ることとする報告書を公表した。

国土交通省では、「少子化やクルマ離れの進展、将来選択肢の多様化等により、自動車整備士を目指す若者が激減する一方で、整備要員の高齢化が進展しており、近い将来、人材不足が顕在化する可能性が大きくなってきております。

整備要員の不足は、自動車の安全・環境を支える整備事業の基盤を揺るがすおそれがあり、早急に背景や原因に対応した効果的な対策を講じる必要があることから、平成27年6月より開催してきた『自動車整備人材の確保・育成に関する検討会』において、自動車整備業における労働環境、待遇の改善や女性の活用などの人材不足問題に対して、検討をしてきました。

今後、これらを業界全体で共有し、事業形態・規模等に応じた対策を関係者が連携して検討・推進を図ってまいります」と述べている。

【以下概略】

背景
自動車整備人材の確保・育成については、平成26年4月にとりまとめた対策の方向性において、整備業における給与、休暇、作業環境、やりがい等の労働環境、待遇の改善や女性の活用が課題として挙げられている。

これらの対策事項について、有識者や関係業界、関連の諸機関や企業等の意見を聞きながら、広い視野で総合的に検討するために、標記の検討会を国交省自動車局に置き、具体的な対策の方向性についてとりまとめることとする。

また、本検討会では、整備人材の確保・育成に必要な労働環境や働き方の改善等に係る様々な対策に関する関係業界等における共通の認識やパートナーシップを醸成することも目的とする。

今後の検討の方向性
● 自動車整備業の実態及び課題を業界団体、個々の事業者間で共有する。
● 自動車整備業、自動車整備士の重要性や魅力についての説明等、理解を図る活動を継続して実施する。
● 先進的な取組事例の共有等による事業形態・規模・環境に応じた実効性ある対策など、引き続き業界団体・関係者が連携して検討する。

自動車整備人材の確保・育成に関する検討会とりまとめ概要
http://www.mlit.go.jp/common/001127704.pdf

自動車整備人材の確保・育成に関する検討会(各会)
http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk9_000020.html