人材コンサルティング事業のNAVIS Human Resource Private Limited(ナビス/NAVIS HR/本社:インド・バンガロール、代表:鴛渕貴子)は7月8日、インド・オディシャ州在住のトラックドライバー2名が日本の物流企業「マルイ運輸(本社:鹿児島県出水市)」に特定技能制度に基づく正社員として正式採用されたことを明らかにした。
採用企業情報:マルイ運輸株式会社(鹿児島県)
所在地:鹿児島県出水市平和町225
設立:1957年 従業員数:約1,400名(グループ合計:約1,900名)
特徴:全国有数の養鶏グループの物流部門を担う中核企業として、輸送品質・安全性・人材多様性において先進的な取り組みを推進
同社ナビスによると、これは海外在住のインド人が日本の運送現場にトラックドライバーとして初雇用された世界初の事例であるという。
ちなみに上記ナビスは、「MEGURU(めぐる)」を事業理念に掲げ、語学・技能・誠意を備えたインド人材が、人と地域を繋ぎつつ国と国とを巡り、未来を育んでいくことを目指し2002年創業。
具体的には、インド全土から人材を集め、厳しいスクリーニングを介してクオリティーの高い日本語教育と国際人材育成に特化した組織。州政府との繋がりも強く、国内8州と提携するインド唯一の人材育成開発会社でもある。
実際、既に介護職分野では、インドから日本への送り出し実績の約9割を占める規模に立っており、現在はIT・航空・物流など、より広域分野へ事業を拡大し続けている。
今回、採用に至った2人のドライバーの出生地オディシャ州は、インド東部の主要産業州で人口約4,100万人を擁する拠点地域。 州都ブバネーシュワルは、スマートシティ構想の中核として注目されており、教育水準と交通安全政策に優れたインフラ環境が強みと説明している。
なお今採用者は、上記オディシャ州政府とインドの商用車メーカーAshok Leyland(アショック・レイランド )が共同設立した国家認定機関HMV(Heavy Motor Vehicle)で、高度な大型車両運転技能と安全教育を修了した。
これに加えNAVIS HRによる日本語・文化研修を受講し、インド国内で特定技能評価試験に合格。日本での滞在歴が一度もない海外人材でありながら、日本語スキル・業務マナー・安全運転意識の全てに於いて即戦力とされる水準に到達することができたという。
今後、ナビスは、州政府スキル開発機関(OSDA)および商工運輸省と締結した人材輩出の協力覚書(MoU)に沿って、日本国内に向けてドライバー130名送り出すプロジェクトを推し進めていく構えだ。
但しナビスデは同プロジェクトについて、「日本で働きたいという想いだけで対象人材を選考することはありません。私達は日本社会で信頼される人材を育成・輩出するべく、以下のような重層的な選抜・教育体制を構築しています」と話している。
(1)日本語習得力:独自のアセスメントにより、習得速度・発音・読解力などを評価
(2)人柄・誠実性:面接・行動観察・家族背景の確認を通じ、責任感と協調性を重視
(3)文化適応力:日本の報連相、時間感覚、礼儀やチームワークへの適応度を確認
加えて、日本人講師による語学・文化教育、特定技能試験対策、生活・メンタル支援も提供し、“知っている”ではなく“信頼される”人材へと育成していくと語っている。
なおインド人ドライバーが日本国内での従事に適している理由について、以下の5つの理由も挙げている
(1)右ハンドル文化:インドは日本と同じ左側通行・右ハンドル。運転感覚が共通し、適応が早い。
(2)英語力の高さ:英語が公用語の一つであり、業務指示や安全マニュアルの理解がスムーズ。
(3)飲酒習慣の少なさ:宗教的・文化的背景から飲酒率が低く、飲酒運転リスクが極めて低い。
(4)多様な道路経験:都市部・山岳地帯・農村部などでの運転経験が豊富で、判断力と応用力に優れる。
(5)勤勉で責任感が強い:「家族を支えるために誠実に働く」という価値観が根付いており、時間厳守・安全運転が自然に身についている。
NAVIS(ナビス)グループ
インド拠点:NAVIS HR(バンガロール)
日本統括:株式会社NAVIS 株式会社WINZ plus(東京)
欧州展開:NAVIS HR Lanka(ドイツ・デュッセルドルフ)
南アジア展開:NAVIS HR Lanka(スリランカ)
株式会社NAVIS
設立日:2017年2月13日
業務内容:インド人技能実習生・特定技能の派遣、インド人材紹介、登録支援機関
代表取締役社長 中島 耕平
東京本社
〒150-0012 東京都渋谷区広尾1-3-17オーツービルディング 7階
問い合わせ 担当 遠山 TEL: 03-6450-3035
Email: accounts.jp@navishr.com
https://navis.co.jp
ナビスの今後の展望
第1期生16名。複数社と商談進行中。
第2期(200名応募から選抜)を2025年7月7日より開講
全国の物流企業・自治体との連携を通じ、“ドライバー=インド”という信頼モデルを拡大予定としている。