今年の1000ミリア2025に於いて6月21日、ヴェスコ=サルヴィネッリが駆る1929年製アルファロメオ 6C 1750 スーパースポーツが、第43回「 1000ミリア」ヒストリーリベンションで優勝を果たした。
2位は、アルゼンチンのエレホモビッチ=リャノス組が駆るアルファロメオ 6C 1500 SS、3位はトンコノジ=ルッフィーニ組が駆るアルファロメオ 6C 1750 GS スパイダー ザガートとなった。
更にステランティス ヘリテージの後援を受けて参加したアルファ ロメオ、フィアット、マセラティの公式車両3台は、オリジナルのスピード レースに出場したモデル、または同時期 (1927 年 – 1957 年) に製造されたモデルのために用意されたレギュラリティー レースを完走した。
なかでも1950年代のジェントルマンドライバーが好んだ車、1956年式アルファロメオ1900スーパースプリントの出走は、観客を魅了した。ルナロッサチームが運転したこのモデルは、アレーゼのアルファロメオミュージアムから直接持ち込まれた。
同車は1960年代のイタリアの経済的奇跡の象徴であり、今年で70周年を迎える1955年式フィアット600にも、同様の温かい視線を集めた。
いずれも通常はトリノのフィアット歴史博物館に収蔵されている車たちの参加は、歴史的なレースを戦った多くのフィアット600への敬意を表するものとなったからだ。
加えて個人コレクターが所有するマセラティA6 GCS/53は、1000ミリアのヒストリックスピードレースで最も多く登場したマセラティであると、多くのコレクターたちに認められている。
今年の1000ミリアは6月17日、ブレシアを出発してガルダ湖へ向かい、ヴェローナ、フェラーラを経てサン・ラッザロ・ディ・サヴェーナに到着。
翌日はトスカーナ州を横断し、ラティコーザ峠とフタ峠といった難関を突破してローマに到着。木曜日には、再び北上し、オルヴィエート、アレッツォ、サンマリノを経由してアドリア海沿岸のチェルヴィア=ミラノ・マリッティマに到着した。
金曜日はティレニア海沿いを走り、リボルノと伝説のチーザ峠を越え、パルマへと向かった。土曜日の最終区間では、ドライバーたちはクレモナと下ポー川流域のいくつかの村を通り、1927年にすべてが始まったブレシアでグランドフィナーレを迎えた。そんな「移動博物館」と呼ぶべき今年のイベントは、約1,900キロの行程に亘って観客に歓迎された。
またダンテ・ジャコーザ生誕120周年を記念する今年の行程では、彼の最も有名な作品のひとつのフィアット600へのオマージュとしての600e、アルファロメオ・ジュニア、トナーレ、ジュリア・クアドリフォリオ・スーパースポーツ(ミッレミリア初優勝を記念した特別限定車)、そして一般には初披露となった新型33ストラダーレらが華を添えた。