自動車部品サプライヤーの仏・ヴァレオ(本社:フランス・パリ、CEO:ジャック・アシェンブロワ /Jacques Aschenbroich)は今年2月6日に長期的なパートナーとしていた韓国PHCグループとの間で、合弁会社の設立に向けた合意書に調印していたが、仏・パリ時間に於ける11月30日、関係当局による承認を得て両社の手続きが完了したと発表した。
この動きは、自動変速機と無段変速機向けのトルクコンバーターにおける世界的なリーダーとなるべく両社が戦略的に動いたもの。
これにより新たに設立された合弁会社「Valeo-Kapec」は、約3,150人の従業員を雇用し、ヴァレオに全面的に連結される子会社として傘下に置かれる。結果、今後は約10億ユーロ規模の年間売上高が見込まれ、ヴァレオでは初年度から営業利益に貢献する見通しと述べている。
またヴァレオによるとValeo-Kapecは、パートナー同士の地理的、製品面、そしてビジネス面での強固な相互補完性を活かし、購買、生産、そして何よりも研究開発における相乗効果を生み出していくと云う。
この新規合弁についてヴァレオ会長兼CEO(最高経営責任者)のジャック・アシェンブロワ氏は、「韓国で長期的なパートナーとの結び付きをいっそう強め、今回の合弁会社を設立しました。
これによりヴァレオは自動変速機と無段変速機向けのトルクコンバーターの売上高を倍増させ、このハイテクなプロダクトラインでの世界的なリーダーとなるでしょう。
そして、韓国におけるプレゼンスと現代・起亜向けの売上を高めることで、私たちのアジア地域での売上高は5億ユーロ程度伸びると予想しています」と語っている。
ちなみに自動車部品の大手サプライヤーであるヴァレオは、世界の全自動車メーカーのパートナーとしてCO2排出量の削減と直観的なドライビングの発展に貢献する革新的な製品とシステムを提供してきたと云う。
同社の2016年度のグループの売上高は165億ユーロであり、OEM売上の11%以上を研究開発に投資した。
具体的にヴァレオは、32カ国に166カ所の工場、20カ所の研究センター、38カ所の開発センター、15カ所の物流センターを構え、約100,900人の従業員を擁し、パリ証券取引所に上場、CAC40指数に採用されていると謳っている。