トヨタ傘下のTGR、2000GTの補給部品復刻・再販売へ


トヨタ自動車(本社:愛知県豊田市、代表取締役社長:豊田 章男)傘下のTOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は7月6日、「GRヘリテージパーツプロジェクト」としてトヨタ2000GTの補給部品を復刻し、国内、海外向けに再販売すると発表した。(坂上 賢治)

GRヘリテージパーツプロジェクトは「思い出の詰まった愛車に乗り続けたい」というトヨタ車オーナーに応え、既に廃版となった補給部品を復刻。これを純正部品として再販売する取り組み。既に2019年5月のGRスープラ記者発表会でA70スープラ、A80スープラの部品復刻・再販売を発表していたが、今回のトヨタ2000GTのヘリテージパーツの取り扱いはそれに続くものとなった。

奥 : ギヤ/手前 : シンクロハブ・スリーブ
奥 : ギヤ/手前 : シンクロハブ・スリーブ

ちなみにトヨタ2000GTは、ヤマハ発動機(エンジン製造)の協力を得てトヨタ自動車が1967年に発売したスポーツカーで、1970年の生産終了まで337台が生産された。

直列6気筒DOHC 2,000ccエンジンや、 国産車としては独特のX型バックボーンフレーム、4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、マグネシウムホイール、リトラクタブルヘッドランプなど日本初の技術を採用。

ファイナルギヤキット
ファイナルギヤキット

当時の欧州のスポーツカーに並ぶ性能(最高速度220km/h)を誇った。実際、発売前にはスピードトライアルに挑戦し台風が近づく悪条件下で3つの世界記録(10,000マイル、15,000km、72時間)と13の国際記録を樹立。当時日本を舞台に撮影された映画007シリーズ「007は二度死ぬ」のボンドカーにも採用される等、トヨタが世界に誇るスポーツカーとして同社ブランドの拡散に貢献したと言えるだろう。

TGRでは「今回発売の品目につきまして部品復刻に特別にご協力いただいた仕入先様および、社内の工場、関係部署にて製造に向けた準備を進めております。

本年8月1日より、準備が整った部品から詳細情報を順次TGR Webサイト(GRヘリテージパーツWEBサイト)にて公開しオーダー受付を開始致します。

なお復刻部品は通常の純正部品と同様に、トヨタの販売店で購入いただけます。但しトヨタ 2000GTは車両の希少性、部品の転売を防止する観点から、車両のオーナー様のみ、かつ車両当たり数量制限付きでの販売となります」と話している。

GR Heritage Parts復刻品目は以下の通り(2020年7月6日時点/いずれも5速マニュアルトランスミッション用)
– トランスミッション関係 :ギヤ、シンクロハブ・スリーブ、ガスケット・オイルシールキット、ベアリングキット、スナップリングキット、スラストワッシャー、シフトフォーク
– デファレンシャル関係 :ファイナルギヤキット、リングギヤセットボルト

また本年1月に公開したA70スープラ、A80スープラの第1弾復刻品目の一部(A70フューエルセンダーゲージ、A70ドアハンドル、A80ドアハンドル)も7月1日より国内、海外のトヨタ販売店にてオーダー受付開始。他の品目のオーダー受付開始時期はTGR Webサイトにて公開する。