ソフトバンク、日本のタクシー事業者向けサービスで滴滴出行と協業


合弁会社の設立および日本での実証実験を2018年中に予定

中国の配車アプリ大手である滴滴出行(ディディチューシン、DiDi)とソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:宮内 謙)は、日本のタクシー事業者向けサービスで協業を決めた。


この協業は、タクシー事業者とドライバーの稼働率向上を目的に、DiDiの卓越したAI(人工知能)技術を活用してタクシー配車プラットフォームの構築を目指すもので、2018年中をめどに大阪府、京都府、福岡県、東京都などで実証実験を実施予定。また、両社は合弁会社の設立も視野に入れている。

日本のタクシーは、質の高いサービスを提供することで知られているが、DiDiとソフトバンクは、DiDiが持つ深層学習をベースにした需要予測とスマート配車システムに、ソフトバンクの日本国内の事業基盤と知見を掛け合わせることで、日本のタクシー配車サービスをより最適化し、利用者の利便性向上を図ることができるとしている。

これを踏まえDiDiとソフトバンクは、日本の市場環境や関連法令を慎重に調査すると同時に、タクシー事業者や関係省庁、その他ステークホルダーと積極的に連携し、日本の全タクシー事業者が導入可能なオープンで中立的なプラットフォームの構築を目指す。

ちなみにDiDiは、タクシー配車事業者として2012年に設立されて以来、世界をリードするワンストップの交通プラットフォームを構築し、タクシードライバーの稼働率と収入を向上させるため、継続的にビッグデータを活用してきた。

滴滴出行によるとDiDiのアプリケーションには、現在約200万人のタクシードライバーが登録しており、世界最大級のタクシー配車プラットフォームを手掛ける企業へと成長したと云う。

実際2017年には、DiDiのプラットフォームを通じて約11億件の配車が実行されたとしている。

なおDiDiでは、タクシー事業者が高度なITシステムやドライバー管理システムを構築できるよう、各事業者と緊密に連携しており、現在、中国で約500のタクシー事業者と提携していると謳っている。