ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト、 社長:Dr.オリバー・ブルーメ)はモータースポーツにおいて、才能ある若手のサポートを強化するべく選手育成プログラムの拡張に着手した。
具体的には「ポルシェ ジュニア」枠として、2016年シーズンのポルシェ・ワンメイクレースシリーズへ参戦する将来有望な4人のドライバーをサポートしていく。
しかもその中の2人は、広範な選抜プロセスの中で、ほんの数週間前に選ばれた全くのニューカマーである。
今年2016年シーズン、新たにジュニアチームに加わったのはノルウェー人のデニス・オルセン(19歳)とフランス人のマテュー・ジャミネ(21歳)のふたり。
さらにイタリア出身のマッテオ・カイローリ(19歳)と、ドイツ出身のスヴェン・ミューラー(23歳・写真下)は、昨年に引き続き1年間のサポートを受けていく。
2016年シーズンに初サポートを受けることになったオルセンは、ポルシェ カレラカップ ドイツに於いて、資金面を含む包括的なサポートを受ける。
ジャミネ、カイローリ、およびミューラーは、ポルシェ モービル1 スーパーカップにおいて支援を受ける予定だ。
ポルシェのモータースポーツ部門を率いるフランク=シュテッフェン・バリサー氏は、「若手ドライバー育成プログラムを拡張し、4人の才能ある若者を来年サポートできることを嬉しく思います。
ポルシェ カレラカップ・ドイツと、ポルシェモービル1 スーパーカップは、将来のスポーツカードライバーにとって、プロフェッショナルを目指すための優れたトレーニングの場であることが証明されています。
その最良の例がアール・バンバーの辿ったキャリアに現れています。私達は、彼をポルシェ ジュニアとして2014年に選抜しました。そして今年の彼は、ル・マン24時間耐久レースで総合優勝を飾っています。
対してオルセン(写真上)は、100名以上の若手ドライバー達を相手に、何段階もの厳しい選抜プロセスの中でトップに立ち、10月にユーロスピードウェイ・ラウジッツで行われた選考レースにおいて絶好調であることを示しました。
彼は、まだGTレースを経験していないドライバー達の中で、ドライとウェット両方の路面で説得力のあるパフォーマンスを披露しました。
2015年シーズンにフォーミュラ・ルノー2.0に参戦していたオルセンは2016年、ポルシェ カレラカップ ドイツ出場のために15万ユーロの資金援助を受けます。
さらに全てのポルシェジュニアと同じく、メディア対応、フィットネス、および心理面の準備についてのトレーニングも受けます。
また元ポルシェワークスドライバーのサッシャ・マーセンが、常任コーチとして、全てのポルシェ ジュニアをサポートしていきます」と述べている。
こうした人材発掘活動は、ポルシェ モータースポーツの長い伝統である。この機会を生かし、サポートを受けた多数のドライバー達が、国際的なGTレースやプロトタイプレースへと昇格することに成功してきた。
そうした折り、世界中のポルシェのワンメイクシリーズで、既にGTレースを経験しているドライバーを対象にして、もうひとつの選考レースが開催されている。
この選考レースには、ポルシェ カレラカップ ジャパンのチャンピオンに輝いた元嶋佑弥を含む、それぞれの国と地域から指名された9名の候補者がおり、その中に21歳のジャミネ(写真下)がいた。
メス近郊のウワピー出身のこの若きフランス人は、ポルシェ カレラカップ フランスから推薦され、サーキットの内外で審査員に自らのパフォーマンスを強く印象づけ、20万ユーロの資金援助を受け、2016年シーズンのポルシェ モービル1 スーパーカップに参戦するチャンスを得た。
ジャミネは、同じようにポルシェのサポートを受けるカイローリおよびミューラーの2人と共に、ポルシェの最高峰の選手権シリーズであるポルシェ モービル1 スーパーカップに参戦する。
イタリアのコモ出身のカイローリ(写真上)は、今年のポルシェ モービル1 スーパーカップのルーキークラスで優勝した。ドイツのマインツ近郊のビンゲン出身のミューラーは、ランキング2位を獲得している。