出光興産、平成27年度石油学会技術進歩賞受賞


出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:月岡隆)は、2011年度から経済産業省の補助金により一般財団法人石油エネルギー技術センター(以下、JPEC)が実施した技術開発事業の一環として、ペトロリオミクス技術を活用したアスファルテン凝集緩和効果に基づく重質油水素化処理技術の開発と実証を行ってきたが、この開発技術について、同社はJPEC と連名で平成27年度石油学会技術進歩賞を受賞した。

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公益社団法人石油学会は、石油・天然ガス開発、石油および石油化学工業などの分野に於いて、産学両面にわたって幅広く活動を行っている国内で唯一の石油に関する学会である。

今回同社とJPEC が受賞した技術進歩賞は、石油、天然ガス及び石油化学工業、ならびにこれらに関連する個々のプロセス等について、技術開発または改良を行い、実用化あるいは工業化された技術等で優れた業績をあげたものに授与される賞。

同社が開発してきた技術は、原油に含まれる重質油からクリーン燃料や化学原料を製造する上で重要な重質油の水素化処理技術を、最先端科学の一つであるペトロリオミクス技術を有効活用することで高度化・効率化したものであり、これが技術進歩賞に該当する優れた開発であると評価された。

なお、ペトロリオミクス技術は、分子レベルの詳細組成に基づいて、石油の物性や反応性を解析し予測する技術である。

なお同社によると、この技術開発のベースとなったアスファルテン凝集緩和技術( Supra-Molecular Asphaltene Relaxation Technology:SMART)は、国立研究開発法人産業技術総合研究所と当社の共同開発によるものとしている。

受賞内容
1.受賞名 平成27年度石油学会技術進歩賞
2.受賞内容 「ペトロリオミクス技術を活用したアスファルテン凝集緩和効果に基づく
重質油水素化処理技術の開発と実証」
3.受賞理由 本技術開発により、重質油水素化処理装置を高度化・効率化することが可能となり、国内石油精製の国際競争力の強化に貢献することが期待できるため。
4.技術内容 本技術は、ペトロリオミクス技術を活用することで重質油水素化処理技術の開発から実証まで行ったもので、具体的には、重油脱硫装置(RDS)の原料油に3~5 環芳香族を多く含む混合油を添加することにより、アスファルテン分子の凝集を緩和して重油脱硫触媒の劣化を抑制し、より重質な原料油を効率的に水素化処理することを可能にした。
5.受賞者 出光興産株式会社、一般財団法人石油エネルギー技術センター

出光興産株式会社
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