先の2月22日(月)~26日(金)の期間、茨城県の高速道路上に於いて、自動運転の走行実証試験を実施した日立オートモティブシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区大手町、取締役社長兼COO:関 秀明)は、今後、市場拡大が見込まれている自律走行システムなどの高度安全走行システム事業を強化するため、「情報安全システム事業部」を4月1日付けで新設する。
新事業部は、既存の事業部であるパワートレイン&電子事業部、エンジン&シャシー事業部、走行制御事業部、市販事業部に次ぐ5つ目の事業部として立ち上げられるもので、既存事業部の最先端の製品や日立グループの技術を基に高度安全走行システムを構築し、カーメーカーへの積極的な提案・販売を推進することで事業拡大を図っていく。
今日、自動運転やコネクティッドカーの実用化に向け、次世代ビークルの中核技術が先進運転支援システム(ADAS)から自動走行、自律走行システムへと予想以上に早く・大きく進展している。
そうしたなかで自動車関連企業各社は、情報を活用した高度安全走行システムの先端技術開発と、実ビジネスへの本格事業化が中長期的な事業戦略において重要となってきた。
日立オートモティブシステムズでは、新設する「情報安全システム事業部」を介して、強みである電子・電動化製品やコントローラーとソフトによる統合制御技術に加え、日立製作所やクラリオンなど日立グループが有する情報・通信技術とを融合させ、高度安全走行システム事業での競争優位性を構築を、他社に先んじていく構え。
なお今回発表の「情報安全システム事業部」の組織は、事業戦略策定やシステムエンジニアによるソリューション提案などを担う「グローバル事業企画部」のほか、「設計開発本部」、「システム品質保証部」などで構成され、人員体制は約200人でスタートし、今後、適宜拡充を図っていくとしている。
日立オートモティブシステムズでは、「このたび新設する『情報安全システム事業部』を中心とした新事業の展開により、さらなる成長を図ると共に、交通事故の削減、渋滞の解消・緩和、高齢者の移動支援といった社会的課題に取り組み、より安全・安心な自動車社会の実現に向け、新たな価値を提供していきます」と述べている。