米国内でのバッテリー生産は、ノースカロライナ州への139億ドル規模の投資施設で生産開始へ

トヨタ自動車（本社：愛知県豊田市、代表取締役社長：佐藤恒治）は11月12日（米国東部標準時・ノースカロライナ州リバティ午前10時発）、米国内への揺るぎないコミットメントに基づき、同国内へ今後5年間で最大100億ドルの追加投資を行うことを明らかにした。

トヨタは、今回の追加投資により、約70年前の米国進出以来、総投資額が約600億ドルに達したとしている。

またこれを踏まえてトヨタは、海外初の自社内製電池製造会社として2021年11月に歩み始めたToyota Battery Manufacturing, North Carolina（TBMNC）の開所式を執り行い、改めて車載バッテリーの本格生産に入ることを宣言した。

そんなTBMNCは、米国11か所目の生産事業体であり、同拠点へは投資額にして約139億ドル、最大5,100人の新たな雇用を創出することになるとした。

この記念すべき日を迎え、トヨタ・モーター・ノース・アメリカ（TMNA）の社長兼CEOのテッド・オガワ（小川哲男）氏は、「今回のトヨタ初の米国バッテリー工場の開設に加えて、米国への最大100億ドルの追加投資の決定は、当社の歴史に於いても極めて重要な瞬間となります。

そもそもトヨタは、当地に於ける電動車のパイオニアであり、この度の米国およびノー​​スカロライナ州への大規模な製造投資は、従業員、お客様、販売店、地域社会、そしてサプライヤーに対する当社のコミットメントを更に強固なものにします」と語り、続いてトヨタ・ノースカロライナ社長のドン・スチュワート氏は、「この革新的な施設が完成し、ノースカロライナ州の5,000人以上の人々に最先端のキャリアを提供できることを心から嬉しく思います。

今日の祝賀行事は、チームメンバーへの感謝なくしては完結しません。彼らの献身、責任感、そして強い意志が、私たちをこの歴史的な瞬間へと導いてくれました。

またノースカロライナ州、ランドルフ郡、そして私たち皆が誇りを持って故郷と呼ぶことのできるトライアド地域全体からのご支援にも深く感謝いたします」と広く謝意の気持ちを述べた。

対してノースカロライナ州ジョシュ・スタイン知事は、「本日、トヨタがノースカロライナ州でバッテリー生産を開始するという歴史的な節目の日を迎えました。

この投資は、多くのノースカロライナ州民の新規雇用を創出し、自動車サプライチェーンとクリーンエネルギー経済の両面で先導するという私たち（トヨタとノースカロライナ州）のコミットメントを強化することになります。

同工場で組み立てられるバッテリーは、カムリHEV、カローラクロスHEV、RAV4 HEV、そして未発表の3列シート電気自動車（トヨタが米国で生産する初の電気自動車）に搭載される予定です。

また現在、同工場で生産されたHEVモジュールを、ケンタッキーのトヨタとアラバマ州のマツダ・トヨタ・マニュファクチャリングにも出荷しています。また更に来たる2030年までに、追加の生産ラインも稼働する予定です。

追加ラインの建設が完了すると、新工場は単なる職場というだけではなく、活気のある私達の町のコミュニティとなり、従業員のための様々なアメニティ（敷地内託児所、薬局、診療所、フィットネスセンター）などが提供されることになります」と今後のノースカロライナ州の発展にも期待を込めた。

最後にショーン・ダフィー米国運輸長官は、トヨタによる米投資へ支持を高らかに表明。トヨタ・ノースカロライナによる約140億ドルの投資と5,000人以上の新規雇用の創出は、ピードモント・トライアド地域にとって転換点となるとした。

またダフィー氏は、「ドナルド・トランプ大統領のリーダーシップの下、アメリカは米国内のビジネス拡大に広く門戸を開いています。

トヨタがノースカロライナ州での生産拡大に踏み切ったことは、製造業の国内回帰、高収入の新規雇用の創出、そして数十億ドル規模の経済効果の創出を目指す現政権の取り組みに対する新たな信頼の表れです。またこうした世界からの投資は、まだ始まったばかりです。

1,850エーカーの広大な敷地は、フル稼働で年間30GWhの電力を生産可能でき、同施設はトヨタの電動車ポートフォリオの拡大に不可欠なリチウムイオン電池の開発・生産拠点となります。

最新鋭工場には、ハイブリッド電気自動車（HEV）、バッテリー電気自動車（BEV）、プラグインハイブリッド電気自動車（PHEV）に対応した14本の電池生産ラインが設置され、これはトヨタによる歴史的な投資の一環であり、それはテキサス州ターヒール（テキサス州）に大きな経済効果をもたらすでしょう」と結んでいる。