日産フォーミュラEチームの新人ドライバーでシミュレータードライバーのアビー・プリング選手は11月1日(スペイン、バレンシア発)、史上2回目の女性だけけ行われたフォーミュラEテストに於いて、午前と午後の両セッションで2位を獲得した。
レギュラードライバーのオリバー・ローランド選手とノーマン・ ナトー選手による4日間のテスト後に行われた特設セッションでプリング選手は、日産e-4ORCE 05のステアリングを握るチャンスを得た。
F1アカデミーチャンピオンにも輝いたプリング選手は、リカルド・トルモ・サーキットを89周走行し、1分22秒831のベストラップタイムを記録。
テストメニューでは、パフォーマンスラップやピットストップトレーニングなど多彩なプログラムを消化。サンパウロでの開幕戦に向けて、チームは着実に準備を進めている。
なお、これ以て、プレシーズンテストは終了。チームは12月6日にブラジルのサンパウロで開催される2024/25 ABB FIAフォーミュラE世界選手権の第1ラウンドに向けて新たなスタートを切る。
日産フォーミュラEチームでマネージングディレクター兼チームプリンシパルを務めるトマソ ヴォルペ氏は、「今日も多くの成果を得た1日となりました。
アビー本人の優れたパフォーマンス結果と、彼女のチームへの貢献に満足しています。アビーにとって3回目のドライビングテストとなった今回、着実な進歩を続けていることに、とても満足しています。
今日は、ピットブースト練習といったチーム全体で集合知を高めるためのテストに加え、アビー自身のドライビングテクニックとパフォーマンスの向上にも焦点を当てました。
彼女は、エンジニアに有益なフィードバックを提供した上に、この日2番目に速いタイムを記録し、マシンへの自信を深めたようです。
このトラックは全てのセクターをまとめるのが難しいコースなのですが、彼女は終始好調なタイムを記録し、わずか数時間で様々な面で大きく進歩しました。
これは間違いなく、今後の活躍への大きな兆しであり、チームにとっても非常にポジティブかつ有益な経験となりました」と話している。
なおアビー・プリング選手は、「今日の仕事には本当に満足しています。両セッションで2番目に速いタイムを記録できたのは素晴らしい結果です。
他のドライバーがどうであれ、1分22秒台を切ることが個人的な目標のひとつだったので、それを達成できたことを嬉しく思います。
またレースシミュレーション中のエネルギーマネジメントの技術向上にも取り組みたいと考えていましたが、これも取り組めました。
今日のコースは体力的に厳しいセッションとなりましたが、ロングランや予選ラップ、ピットブーストトレーニングなど、前回のトレーニングから着実に進歩を遂げることができ、併せてチームへ貢献できたことも嬉しい成果です。
走る毎にマシンへの理解度が深まっているため、とても楽しめています。今日のチーム全員の仕事ぶりに心から感謝します。素晴らしい時間を過ごせました。次回の機会を楽しみにしています」と結んだ。




