UDトラックス株式会社(本社:埼玉県上尾市、代表取締役社長:村上吉弘)は、2015年のUDトラックスブランドの世界販売台数が、前年比8.5%減の1万9800台となったと発表した。
この年は世界販売に於いて一部、経済環境改善が困難な面があり、また一方で日本市場は、当地に於ける災害復旧・インフラ整備などの建設需要向けトラック販売台数が建設資材の高騰も手伝って実績値に於いて前年割れとなっている。
しかし一方で、トラクタ系並びにカーゴ系車両の需要が増加したことにより、前年並みの1万1102台を確保できることとなった。
結果、輸送事業に関わる同社を含むトラック系各社の2015年実績は、一部の市場環境が芳しくなく、一部の業績改善が難しいなど、世界各地の経済環境やエリアに於ける政治的影響を受けている。
例えば、比較的手堅く進んだ北米及び欧州エリアのマーケット環境に対して、ブラジル並びインドネシアなど欧州以東のエリアに関しては永らく軟調さが続いている。
特に中南米は先の通り、各トラックメーカー各社共にブラジル市場の急激な落ち込みの影響が大きく、2016年の改善の予兆は見えてきていない。
一方アジアでは、各市場エリア毎に販売実績に大きな差が見られた。日本では一定の堅調さを以て推移したものの、東南アジアではインドネシアを筆頭に市場が低迷。
対してインドでは販売台数の拡大が続いている。またトルコでは政情不安により市場後退が進んでいる。
こうした流れから2016年は、各国のニーズに合わせた細やかな戦略造りが各メーカー共に事業の鍵になると見られる。