オーストラリア、ニュージーランド、カナダで三菱自ブランド車両向けの金融サービスを提供
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:西川廣人 以下、日産)と三菱自動車工業株式会社(本社:東京都港区、社長:益子修 以下、三菱自動車)は6月5日、両社の協業として、オーストラリア、ニュージーランド、カナダにおいて三菱自動車ブランドの販売金融事業を開始すると発表した。
今協業では、上記3国の日産販売金融子会社が、三菱自ブランド車両の卸売及び、小売の金融サービスを開発・提供する。
新たに提供していくサービスは、「ミツビシ・モーターズ・フィナンシャル・サービス」のブランド名を独占的に使用し、オーストラリアとニュージーランドで6月より、カナダで7月よりそれぞれ、個人の消費者向けに提供を行っていく。
このミツビシ・モーターズ・フィナンシャル・サービスは、魅力的かつ競争力の高い金融サービスを当地の一般消費者へ提供し、三菱車の購入をサポートする。
ちなみにこれら地域に於ける自動車ブランドの勢力図を俯瞰してみると、日本国内ブランドでは、トヨタ自動車と並んで三菱自動車工業も、上位シェアの一角を占めており、それに対して日産の競争力は比較的弱い。
同社は国際事業に於ける三菱ブランドを訴求・浸透させることで当地の消費市場に浸透。特に四輪駆動車並びにSUVジャンルに於いて三菱自動車ブランドは競争力の高く、一定の消費ユーザーを抱えるマーケットリーダーでもある。
そこでルノー日産アライアンスによる新たな販売金融事業の提供は、対象消費市場に於いて魅力ある選択肢となり、顧客ロイヤルティの向上が見込め、かつ各地域のディーラー網に対する販売支援強化につながると、両社で戦略構築に至ったと見られる。
この施策について三菱自動車の財務・経理担当副社長兼最高財務責任者(CFO)である池谷光司氏は、「競争力がありかつ幅広い金融オプションを取り揃えることで、お客さまのロイヤルティを勝ち取り、三菱ブランド独自のサービスを構築していきます。
本協業は、昨年日産が行った三菱自動車の発行済み株式の34%取得によるアライアンス締結に基づくものです。
新たな金融サービス事業は、世界最大の自動車グループであるルノー・日産アライアンスのメンバーである両社にとって持続可能なシナジーを創出するものです」と語っている。
また日産の財務およびグローバル販売金融事業担当専務執行役員であるラケッシ コッチャ氏は、「三菱自動車との新たな協業により、日産はより多くのお客さまの自動車購入をお手伝いすることができるようになります。
私たちは、お客さまおよびディーラーに、業界で最高クラスのサービスを提供することを目指しています。
この提携によりさらなるビジネスが生まれ、コストダウンを促し、当社のポートフォリオの拡大につながるでしょう」と述べた。
なおこれを契機に今後、日産と三菱自動車工業は、日産の金融サービスの他市場展開や、さらなるシナジーを創出する提携拡大策の検討を進めていくと云う。