ポルシェジャパン株式会社（本社：東京都目黒区、代表取締役社長：七五三木 敏幸）は11月11日（水）より、先に閉幕した第44回・東京モーターショーのプレスカンファレンスの場に於いて、ワールドプレミア車両として発表したコンパクトSUV「マカンGTS」の予約受注を、全国のポルシェ正規販売店を通じて開始する。

マカンGTSは、他のポルシェラインナップの「GTS」3文字を加えた他のポルシェのシリーズモデルと同様、モーターレーシングの世界から影響を受けて誕生したモデルである。

具体的には、マカンSから20ps増大したパワーに応えて、シャシーに再設計が加えられ、ブレーキシステムも大きく強化されている。

この360PSの出力と500Nmのピークトルクを持つ同車を、動力性能だけで言及した場合、丁度マカンSと、マカンターボの中間的な立ち位置となる。

一方、技術な見地から見た場合、マカンGTSのパワーユニットは、マカンSの3リッターV6ツインターボエンジンをベースに開発されたものであり、それにポルシェ・ドッペルクップルング（PDK）と、駆動力を前後に自在に配分するポルシェ・トラクションマネージメント（PTM）が組み合わされたものとなる。

ポルシェ・ドッペルクップルングことPDKは、オートマチックモードとマニュアルモードのドライビングの美点を同時に愉しむことができる機構である。

その強みは、駆動力を途切れさせることなく瞬時にシフトチェンジを完了し、マニュアルトランスミッション仕様車を上回る加速性能を保ちながら、燃料消費量の大幅な低減を果たすというもの。

構造的には、別々のクラッチで組み合わされた2つのギアセットをひとつのケースに統合したような構造を持ち、中身に2つのクラッチ機構を備えている。

この2つのクラッチは、2本の独立したインプットシャフトを介し、トランスミッションとエンジンの間で動力を瞬時に断続する役割を受け持つ。

これによりエンジンの出力は、常にどちらかひとつのクラッチとギアセットだけを介して伝達される訳だ。

つまり片方のクラッチが繫がっている間、もうひとつのギアセットは、次に移行するギアが既に選択可能な状態でスタンバイ状態となっている。

この段階で片方のクラッチが切れると、同時にもうひとつのクラッチが繫がるという構造になっているのだ。つまり、この機構によりシフトチェンジは100分の数秒以内に完了することになる。

こうした駆動システムを搭載した同車を、走行性能で見ると、マカンGTSは、0－100km/h加速を5.2秒でこなし、さらにオプションのスポーツクロノパッケージを装着した場合は、そのタイムが5.0秒まで短縮される。最高速度は256km/hである。

同車をフットワーク等の「走り」で見た場合、マカンGTSは、ポルシェ製クロスオーバー独特のドライビングダイナミクスと実用性を両立させていることが分かる。

その外観では15mm低められた車高と、スポーティなチューニングが施されたポルシェ・アクティブサスペンションマネージメント（PASM）、そして前後異なるタイヤサイズと組み合わされる艶消しのブラックに塗られたRSスパイダーデザインの20インチ径ホイールがGTSの特徴的な装備だ。

その他の搭載装備では、中央部にアルカンタラを用いたGTSスポーツシート。同様にアルカンタラのトリムを採用したインテリア、そして快音を奏でるスポーツエグゾーストシステムも、標準搭載された。

ちなみに新しいポルシェ コミュニケーション マネージメント（PCM）も、SUVモデルとしてマカンGTSが初採用した。

PCMにオプションのコネクト・プラスを装備した場合、高品質のマルチタッチモニターは、リアルタイム交通情報の取得やスマートフォンとの機能統合、Apple Car Play等の利用を可能とする。

さらにマカンGTSは、ウエストラインから上の芳醇な光沢のある黒と、ボディ下部のマットブラックフィニッシュ仕上げ、そして特別なスポーツデザインパッケージとGTS専用のカラーリングが施されており、そのアピアランスは、GTSモデルだけのものだ。

またマカンとしては、初めてLEDヘッドライトを含むポルシェ ダイナミック ライト システム プラスがオプション装着可能となるなど、あらゆる路面状況で、優れた安全性能と胸の空く走りを保証するモデルに仕上がっている。

ニューマカンGTS　希望小売価格（2015年11月11日より）

車種／トランスミッション／ハンドル／希望小売価格（税込）
マカンGTS／7速PDK／右／￥9,390,000-