日産フォーミュラEチーム、波乱のジャカルタ戦で10入賞

日産自動車(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン エスピノーサ)は6月23日、日産フォーミュラEチームが参加したABB FIAフォーミュラE世界選手権の第12戦で、オリバー ローランド選手の活躍により辛うじてポイントを獲得した。

チームは後方のスタートから巻き返し、波乱のレースの中でタイトル獲得に向けて着実な結果を残した。

前日の雨の影響で路面は泥だらけとなり、オリバー ローランド選手とノーマン ナトー選手は、共に予選でデュエルに進出できず、ローランド選手は16位、ナトー選手は21位からスタートすることになった。

ローランド選手は、決勝戦の1周目でポジションを2つ上げ、その後もトップ10まで順位を上げた。

レース終盤では、ローランド選手の6分間のアタックモード中に2回のフルコースイエローが導入され、進行が妨げられたが、最終的には7位でフィニッシュした。

しかし、接触による5秒のペナルティが科されたことで10位に後退した。この件については現在調査中で、結果は来週発表される予定。

一方、ナトー選手は異なる戦略を採用し、前半にポジションをいくつか上げた。アタックモードを最適なタイミングで使用するために辛抱強く待っていたが、6分間の350kWパワー中にセーフティーカーが導入されてしまい、チャンスを使い切ることができなかった。

それでもペースを保ち、E-Prixの最速ラップを記録しながら、ポジションを合計7つ上げて14位でゴールした。

この結果、ドライバーズランキングではローランド選手がリードを69ポイントに広げ、マニュファクチャラーズランキングでの首位ポジションも維持している。

また、チームランキングでも残り4レースを控え、12ポイント差で2位に位置している。なお次戦は、7月12日と13日にベルリンのテンペルホーフ空港サーキットで開催される。

この結果に日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクター、およびチームプリンシパルのトマソ ヴォルペ氏は、「雨の影響でFP2は非常に厳しいセッションとなり、路面状況も悪化しました。

その後、両ドライバーがデュエル進出を逃したため、予選も決勝も苦戦を強いられましたが、ローランドとナトーは素晴らしい走りを見せました。

ローランドはトップ10に進出し7位でゴールしましたが、ペナルティの影響で10位に降格しました。ナトーの戦略はアタックモード中にセーフティーカーが出たことで影響を受けましたが、彼は非常に良いペースを示し、レースの最速ラップを記録しました。

ローランドの順位については、調査の結果が数日内に明らかになるでしょうが、いずれにせよ、残りの4レースにおける3つのランキング争いでは、有利なポジションを維持しています。一戦ずつ集中して戦っていきます」と話している。

オリバー ローランド
「予選後は失意に暮れていましたが、決勝では非常に良いレースを展開し、ペナルティで10位に降格するまでにポジションを9つ上げることができました。

ドライバーズランキングでのリードを1ポイント拡大できたのは重要ですが、チームおよびマニュファクチャラーズランキングでは接戦が続いているので、より多くのポイント獲得を目指します。

ジャカルタ戦の予選で何がうまくいかなかったのかを理解し、分析する必要があります。問題を解決し、ベルリンでは先頭で戦う準備を整えます」

ノーマン ナトー
「特にジャカルタのような追い越しが難しいトラックでの予選で、デュエル進出を逃すのは致命的です。それにも関わらず、レースでは好調な走りができましたが、運悪く6分間のアタックモード中にセーフティーカーが導入されてしまいました。

それでも、ポジションを7つ上げてレースの最速ラップを達成したので、ペースは良かったと感じています。今シーズンは、パフォーマンスを結果に反映できていませんが、残りのラウンドで貴重なランキングポイントの獲得を目指します」