9月3日(土)に予選、翌4日(日)に決勝を迎えるFIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)「ツインリンクもてぎ」ラウンドに参戦するポールスター・シアン・レーシングは、2017年以降のレースマシン開発を加速させるため、新しいテストカーを導入した。
ポールスター・シアン・レーシングのCEO、クリスチャン・ダール氏は、「2017年以降の私たちのレース計画を実践していくうえで、新たなテストカーを導入することは重要な意味を持っています。
これまでのチーム体制では、レース用車両は4月のWTCC初戦がスタートすると、開発拠点であるスウェーデンを離れざるを得ませんでした。
これは開発作業がストップすることを意味しています。しかし、新たなテストカーの完成によって状況が変わりました。
私達はレース実戦で得るノウハウと共に、今後実施するテストで得たデータを用いて、レースマシンの開発を加速できると期待しています」と述べた。
ポールスター・シアン・レーシングは、WTCC参戦に関する複数年プログラムを計画しており、2016年シーズンがその1年目にあたる。
チームの目標は、1年目が知識や技能の習得、2年目がレースでの優勝、そして3年目が世界タイトルの獲得である。
このプログラムを実現するため、チームドライバーのテッド・ビョークとロバート・ダールグレンは、新たなテストカーを用い、スウェーデンのマントープパークで実施した初めてのテストを成功させた。
今後数ヶ月にわたり、WTCCのレース開催スケジュールを考慮しながら、さらなるテストが計画されている。
ポールスターのモータースポーツ部門の責任者、アレクサンダー・ムルドゼフスキー・シェドビン氏は、「今年はトップ5とトップ10という結果をそれぞれ複数回獲得しており、期待を上回る結果となっています。
これはボルボS60 Polestar TC1という強力なベースカーの存在と、チームの周到な準備作業によるものです。
私達の次の課題は、レースの日程に合わせて最適なテストプログラムを実施することです。これにより、次シーズンのタイムとリザルトをさらに引き上げるために最適な環境を得ることになります」と語っている。
ポールスター・シアン・レーシングは、9月3日(土)、4日(日)に「ツインリンクもてぎ」で、開催されるWTCCで、ロバート・ダールグレンに代わり、ツーリングカーレースで複数の優勝経験があるアルゼンチン出身のネストール・ジロラミがステアリングを握る。
次シーズンでは、チームマシンを3台に増やして参戦するため、ドライバーとしての真価が問われるレースとなるだろう。
ポールスター・シアン・レーシング詳細 : http://wtcc.polestar.com
ポールスターについて
ポールスターはボルボ・カーズのパフォーマンスブランド。1996年にモータスポーツチームとして設立されたポールスターは、各種のボルボ モデルでレースに出場し、数多くの選手権で成功を収めてきた。
ポールスターは、2009年にパフォーマンス関連の製品を提供し始めると、それをきっかけにボルボ・カーズとの業務関係を強化。2014年には、ボルボS60とV60をベースにした初めてのコンプリートカーが発売されている。
ボルボ・カーズは、確かなパフォーマンスを提供するという積極的な取り組みとして、またより一層のパフォーマンスの実現を目指し、2015年にポールスターのパフォーマンス部門を買収した。
シアン・レーシングについて
シアン・レーシングはポールスターのモータースポーツパートナー。クリスチャン・ダール氏が所有し、ポールスターの全てのモータースポーツ事業を運営している。
過去にポールスター・レーシングと名乗っていたシアン・レーシングは、ボルボ850、S40、C30、S60によって、5回のSTCC(スカンジナビアツーリングカー選手権)ドライバーズタイトルと7回のSTCCチームタイトルを獲得している。