WTCC第2戦はアフリカ・モロッコの市街地サーキット
世界ツーリングカー選手権(WTCC)2015は、3月の開幕戦(アウトドルモ・テルマス・デ・リオ・オンド)から約ひと月のブランクを経て、いよいよ第2ラウンドを迎える。
今週末、4月18~19日、アフリカ・モロッコの「ムーレイ・エル・ハッサン・サーキット」で第二戦が開催されるのだ。
このムーレイ・エル・ハッサン・サーキットは、モロッコ第4の都市・マラケシュの雄大なアトラス山脈のふもとに位置し、公道を閉鎖して設けられた市街地サーキットだ。
コースレイアウトは、2本の長いストレート、タイトなコーナー、高速でトリッキーなシケインに加え、コース全周の多くわたって取り囲む壁に高い縁石があるなど、随所にストリートコース特有の難所が点在し、攻略が難しいサーキットのひとつでもある。
ちなみにこのマラケシュは、初戦の覇者シトロエンから見ると、かつてWTCCの参戦を開始した地でもある。しかも開幕参戦にも関わらず1-2-3フィニッシュを達成した縁起の良いコースだ。
当面の注目点は王者ホセ・マリア・ロペスに誰が挑戦するか
一方、ドライバーポイントという面で見ると、今シーズンは、王者ホセ・マリア・ロペス(シトロエン・トータル)に、シーズンを通して誰が迫るかに注目が集まっている。
先月のアルゼンチンラウンドでレースを制し、見事なドライビングを見せたセバスチャン・ローブ(シトロエン・トータル)は、その第一人者になれるのだろうか。
かつてロペスとローブが1勝ずつ挙げているマラケシュにおいて、ロペスは、「シトロエン勢同士の競争も非常に激しくなる」と考えているようだ。
これに対してローブは、「よくあることだけど、今レースも予選においてポールポジションを争うドライバーたちの差は、100分の1秒単位に収まるだろう」と語っている。
昨年の覇者ロペスは「僕らのマシンは同じだから、普通の状況でチームメートをオーバーテイクするのは非常に難しい」と述べ、「マラケシュでは、ほかのサーキット以上に、良い位置でスタートすることがレースの結果を決めることになり得る。リバースグリッドになるレース2では、うまくその場でやらなければいけないね」と語っている。
並み居るライバルたちも勝利を目指して虎視眈々の構え
初戦アルゼンチンで3位を獲得し、引き続きシトロエンを追う立場のチアゴ・モンテイロ(カストロール・ホンダ)は、今回も表彰台を目指している。しかし、かつてマラケシュで勝利経験を持つチームメイト、ガブリエル・タルキーニが、今レースでは意外なライバルになる可能性もある。
いずれにしても初戦を制して目下、首位に立つホセ-マリア・ロペス、5点差の2番手で続くセバスチャン・ローブは、互いにモロッコでのさらなる活躍を望んでいる。
https://www.youtube.com/watch?v=UY2JILSca2U
最後にモロッコでは、セバスチャン・ローブ・レーシングからメディ・ベナーニが登場することも大きな話題となっている。
ベナーニは、モロッコのカサブランカ出身で、開幕戦アルゼンチンのレース2では5位を獲得。母国では彼の勝利に期待が掛けられている。
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