JFEスチール、製鉄所基幹システムの刷新に着手


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業務プロセス・データベースの全社一元化によるワークスタイルの改革

JFE(ジェイ エフ イー)スチール株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:柿木厚司)は、製鉄所毎で保有していた基幹システム(*1)を刷新することを決定した。

今刷新では、業務プロセスの全社統一化を行い、データベースを一元化することで業務効率の向上を図り、社員の働き方の改革を推進しながら、お客様に一番に選ばれる会社を目指していくとしている。

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これまで製鉄所の基幹システムは、製鉄所毎に保有しており、システム更新も部分的に実施してきたためシステムの構造が複雑化し、メンテナンスやシステムの改造負荷が高まっていた。

また、設備や作業に関する基準体系や業務プロセスについても地域性があり、製鉄所間の情報連携に課題があった。

そこで同社は、より顧客視点に立ったKPI(*2)を新たに設定し、製品の受注検討から納入までの製造に関する業務プロセスについて、効率性を高める仕組みに共通化し、データベースを全社で一元化することに着手した。

これにより、全社でリアルタイムな情報が共有されることで、製鉄所間の連携がより強化することができる。

その結果、最適な製造計画の立案と実行が可能となり、これまで以上に市場要望や変化の激しい環境に対して、柔軟かつスピーディーな対応が実現する。

また、業務プロセスを全社で統一することに加えて、ビックデータを活用したデータサイエンス技術とスマートデバイスやIoTなどの新しい情報通信技術も積極的に取り入れながら業務効率を向上させ、新たな価値を創造する業務にシフトし、社員のワークスタイルの変革を行っていく。

さらに、新しいデータベースに製造現場でのノウハウやナレッジも取り込み、世代交代が進む製造現場における人材育成・技能伝承の推進に活用していく。

JFEスチールでは、「今回の刷新は、JFE発足時に行ったシステム統合を上回る大規模なプロジェクトとなり、第Ⅰ期として2019年3月の完成を目指して、昨年に発足した製鉄所業務プロセス改革班が主体となって推進していきます。

当社は今後も、ICTを通じた業務改革を推進することにより、お客様に一番に選ばれる会社を目指してまいります」と述べている。

(*1)製鉄所基幹システム・・・製鉄所の製造に関わる業務全般をつかさどるシステム
(*2)KPI ・・・Key Performance Indicator(重要業績評価指標)

製鉄所基幹システム刷新と業務プロセスの全社統一化のイメージ