ヤマハ発動機株式会社(本社:静岡県磐田市、社長:柳弘之、以下、ヤマハ発動機)のヨーロッパ現地法人である Yamaha Motor Europe N.V. (YMENV)は、2016年のスーパーバイク世界選手権(WSBK)に、2011年以来、5年ぶりに復帰することを決定した。
チームからは、現在 WSBKで活躍するシルバン・ギュントーリ選手と、アレックス・ローズ選手が参戦し、現在、世界各国のレースで輝かしい成績を収めている新型「YZF-R1」とともに、2009年以来となるチャンピオン獲得を目指す。
ギュントーリ選手は、15年以上のレースキャリアを持つ 1982年生まれのフランス人ライダー。
2007年にはTech 3 Yamaha Teamから「YZR-M1」で MotoGPに参戦、2014年には WSBKチャンピオンを獲得しているほか、世界選手権 GP250や英国スーパーバイク選手権(BSB)など経験豊富なライダーである。
一方、1990年生まれ、イギリス出身のローズ選手は、2013年に最年少で BSBチャンピオンを獲得、2014年から WSBKへの参戦を開始した若手ライダーだ。
YMENVは今年、新型「YZF-R1」の投入に合わせヨーロッパで数々のレース活動を行い、技術開発などWSBK復帰に向けた準備を進めてきた。
同時に、イギリスを拠点としてBSB、WSBK、MotoGPなどで豊富なレース運営の経験を持つ「Crescent Racing」とのパートナーシップを結び、イタリアのスナックメーカー「PATA」をタイトルスポンサーに迎え、万全の状態を整える構え。
ヤマハ発動機は今シーズン、全日本選手権や鈴鹿 8耐でファクトリー活動を行ってきたように、日本を、コアとなる技術や人材を生み、育て、その資源を世界のレースシーンに展開する開発拠点と位置づけ活動してきた。
「YZF-R1」もその一つとして技術開発を行ってきたが、WSBKに向けては、蓄積した技術情報を提供するなどのサポートにより、YMENV とともに 2009年のベン・スピース選手以来となるチャンピオン獲得を目指す。
Yamaha Motor Europe Chief Operating Officer、エリック・ドゥ・セーヌのコメント
「待ち望んでいたスーパーバイク世界選手権へ、5年ぶりに参戦することが決まりとてもワクワクしています。
新型 R1はすでにこの 1年で、さまざまなレースを経験し、鈴鹿 8耐での優勝をはじめヨーロッパ各地で好成績を残し、そのポテンシャルを発揮してきました。
これを踏まえ今回の復帰は、ヤマハのMotoGP技術をベースに開発された新型 R1のポテンシャルを、世界最高のプロダクションレースであるスーパーバイク世界選手権で証明する必要があると考えたのです。
そして、高いプロ意識と技術、勝利に対する情熱を共有できる CrescentRacingと出会うことができ、再び世界の舞台に戻る準備が整いました。後は来シーズン、勝利を目指すのみです」