ヤマトグループと京東集団が包括的アライアンス契約を締結


ヤマトホールディングス株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:山内 雅喜 以下:ヤマトグループ)と、中国最大級の小売事業者である京東集団(本社:中国・北京 代表:劉 強東 以下:京東)は、京東が保有する小口保冷配送ネットワークでの「PAS1018」の認証取得に向けた協力などを含めた包括的なアライアンス契約を12月25日に締結した。

現在、中国におけるEC市場は急速に拡大しており、家電や本、アパレルなどの日用品に加え、生鮮食品など温度管理が必要な商材の取扱いも増加している。

こうしたなかで京東は、中国最大級の小売業者として、消費者のために最高のショッピング体験を提供することに尽力してきたと云う。

これを踏まえ今後、より魅力的なサービスを提供するため、コールドチェーンのインフラ設備とサービス力を強化し、国際的な基準を担保した品質の高いサービスを提供して行きたいと考え、高品質・高性能な小口保冷配送の経験を持つパートナーとの連携を目指してきた。

一方、ヤマトグループは小口保冷配送市場の健全な拡大を目指すため、英国規格協会(以下:BSI)に依頼し、2017年2月28日に世界初の小口保冷配送サービスに関する国際規格「PAS1018」がBSIより発行されている。

現在、ヤマト運輸を始め、沖縄ヤマト、海外現地法人の7社が認証を取得しており、今後各国の優良な事業者やパートナーが認証を取得していくことで、小口保冷配送市場の健全な拡大を目指している。

今回は上記を前提に、2017年7月に発表した両社の包括的アライアンスに関する意向書に基づいて、提携の具体的な内容について議論を重ねた結果、京東のPAS1018認証取得を支援することなど3項目の分野での協業を行う具体的な内容を盛り込んだ、包括的なアライアンス契約を締結するに至った。

具体的なアライアンス項目は以下の通り

(1)PAS1018認証取得に向けた協力
京東が中国で展開している小口保冷配送サービスを国際規格に適合した仕組みにすることを目指し、ヤマトグループが既にアジア各国での認証を取得している経験を活かした現状の分析や改善点の指摘を行うことで、スムーズなPAS1018の認証取得を目指す。

(2)京東のサプライヤーからの調達に関する国際物流における協力
京東のECサイトで販売されている商品のうち、日本・欧米・東南アジアなどのサプライヤーからの中国向け輸入品について、ヤマトグループのグローバル物流ネットワークを活かし、最適な物流を提供することでECサイトのさらなる魅力向上を実現させる。

(3)両社が保有するラストワンマイルネットワークの相互利用による協力
ヤマトグループの持つ宅急便ネットワーク(日本を含む全て)と京東の持つ中国の宅配ネットワークを相互利用し、ドアツードアの物流サービスを実現することで両国のECの発展に貢献させていく。

今後の展開としては、「PAS1018の認証取得に向けた協力」及び「国際物流における協力」於いては2018年1月度より取組みを開始。さらにアライアンス項目をより効果的・実践的に行うことを目的とし「アライアンス検討委員会」を設置し、継続的に協議を行っていく。また、越境ECのプラットフォーム作りにおいても今後両社で検討を進めていく。