独フォルクスワーゲン AG(本社:ドイツ・ニーダーザクセン州ヴォルフスブルク、グループCEO:マティアス・ミューラー、以降VW)は5月2日(ドイツ中央時間)、VW アマロック(Amarok)の2017年モデルに、3リッターV6ディーゼルターボを搭載すると公表した。
このアマロックは、最大積載量1tクラスの小型ピックアップトラックで、アルゼンチン・ブエノスアイレス近郊のパチェコ工場で生産され、現在、欧州の他、オーストラリア、アフリカ、南米等でリリースされている。
VWは去る2008年9月、ドイツ・ハノーバーの商用車ショーに於いて、同車の原型となるコンセプトモデルを披露し、これをモチーフに2010年から同車の製造・販売を行ってきた。
なお現時点に於いては、日本国内市場への正規導入実績は無く、並行輸入ルートで若干の車両が導入されているのみとなっている。ちなみに車名となっているアマロックとは、北極圏に住むイヌイットの言葉で「狼」を表しているとされる。
スタイリング上の特徴は、水平基調のグリルにヘッドライトを一体成形した同車ブランドらしいもので、ゴルフなどを連想させるVWのブランドアイデンティティーを強く前面に打ち出したもの。そのボディを、ラダーフレームの上に架装する形で、過酷な路面をものともしない走行性能を確保した。
ボディサイズは、全長5,250mm×全幅1,900mm、最大積載量は1.15t。クラス最大級の荷台スペースに欧州の貨物規格であるユーロパレット(長さ1,555mm、幅1,620mm、高さ525mm)の積載が可能なのは既存モデルと同じだ。
今回注目の搭載ユニットは、新排出ガス基準であるEU6対応。具体的なエンジンで出力は163PS・204PS・224PSの3種が用意され、これらのエンジンに8速オートマチックまたは、6速マニュアルトランスミッションの組み合わせが可能だ。
ちなみに最も高出力の224PSエンジンでは、1,500rpmで550Nmのトルクを発生する。気になる燃費は、NEDC基準で7,6L/100km。
正式発表は、9月のハノーバーに於ける「66th IAA Commercial Vehicles Hannover」でデビュー。
インパネや、外観等では若干のマイナーチェンジが施され、LEDライトや自動ブレーキ、レーダー追随システム等の新たなオプション装備が追加・用意される見込み。
ちなみにこれまでのアマロックのラインナップでは、搭載ユニットは、直噴2.0リットル直4シングルターボディーゼル「TDI」とツインターボディーゼルの2機種。いずれも最新のコモンレールインジェクションが導入されていた。