FIA-F2の第4戦がイモラ・サーキットで行われ、同シリーズ2年目に挑戦中のTGRドライバー・チャレンジ・プログラム(TGR-DC)の宮田莉朋選手は、予選で10番手を獲得した。
リバースグリッドとなったスプリントレースではポールポジションからスタートして6位フィニッシュ、今季初ポイントを獲得した。フィーチャーレースでは不運なタイミングでのセーフティカー導入もあり、16位に終わった。
5月16日(金)から18日(日)にかけて、イタリアのイモラ・サーキットで2025年FIA-F2の第4戦が開催された。
F1直下のカテゴリーとして世界中を転戦するFIA-F2には、TGR-DCドライバーの宮田莉朋選手が今季も参戦。昨年同シリーズで1年間戦った宮田選手は、今季からARTグランプリへ移籍し、2年目のシーズンに挑んでいる。
オーストラリアで開幕し、中東での2戦を終えたシリーズは、約1か月のインターバルを経て、今大会から舞台を欧州に移し、連戦が始まる。欧州ラウンドの初戦は伝統のイモラ・サーキット。今季ここまでの3戦で苦戦を強いられている宮田選手だったが、欧州への舞台移行を機に心機一転の活躍が期待されていた。
【予選】
5月16日(金)午後4時3分より30分間の予選が行われ、宮田選手はセッション前半から積極的にタイムを出していき、一時は6番手、中盤に全車が一旦ピットへ戻った時点で9番手につけた。
残り10分ほどで全車が最後のアタックに入ったが、残り6分でクラッシュ車両が発生し、セッションは赤旗中断。そのまま再開されることなく終了し、宮田選手は10番手で今季最上位グリッド、そしてリバースグリッドとなるスプリントレースでは、ポールポジションからスタートすることになった。
【スプリントレース】
翌5月17日(土)午後3時15分より、気温21度、路面温度35度のコンディションで、ピット義務無し、25周で争われるスプリントレースが行われた。
スプリントレースはトップ10が予選の順位から逆順となるリバースグリッドとなるため、宮田選手はポールポジションからのスタート。
スタートの蹴り出しは悪くなかったが、抜群のスタートを切った2番手の車両に並ばれ、1コーナーでの先行を許し、2位へと後退した。
前半戦は2位のポジションを守り続けたが、10周を過ぎると後続の猛追を凌ぎきれず、徐々にポジションダウン。それでも懸命な走りで6位フィニッシュを果たし、今季初のポイントを獲得した。
【フィーチャーレース】
更に5月18日(日)のフィーチャーレースはピット義務有り、35周で争われた。
この日のレースは午前10時からと早い時間のスタートで、日差しは強いものの、気温は20度、路面温度は31度と低めのコンディションで行われた。
フォーメーションラップ開始時に1台が止まってピットスタートとなったことで、宮田選手は実質9番手からのスタート。
上位勢がオプションタイヤ(スーパーソフト)を装着する中、宮田選手は逆の、プライムタイヤ(ソフト)でスタートする戦略を採った。
宮田選手は上手いスタートを切り、7位までポジションアップ。4,5周目にライバルにかわされ9位になるも、上位勢が6周目を終えたところで一斉にピットインし、3位へとポジションを上げた。
終盤にピットインし、オプションタイヤに履き替えて、更なる追い上げを狙ったが、14周目に接触からコースオフした車両がコース脇に止まってしまったことで、セーフティカーが導入された。
これにより宮田選手らプライムでスタートした選手たちにとって、ピットイン済みの選手とのマージンが帳消しとなる不運なタイミングでのセーフティカー導入となった。
19周目に再スタートが切られ、宮田選手は軽い接触によりフロントの翼端板を失うアクシデントもあったものの、粘り強く走行。
26周目を終えたところでピットへ向かい、一旦は最後尾まで落ちたものの、その後他の車両もピットへ向かったことで徐々にポジションアップ。
全車がピットを終えた時点では13位まで順位を上げたが、オプションタイヤで早めにピットインしたことで、終盤はタイヤの摩耗に苦しみ、16位でチェッカーを受けた。