世界ラリークロス選手権・第9戦フランス(ロエアック)で、チーム・プジョー・ハンセンが、6万5000人の大観衆を前に勝利を飾った。これでチームは今季4勝目を獲得した。
ロエアックでの一戦は、母国でのイベントとなるプジョーにとってファンを前にした大舞台となった。金曜日に市内で行われたパレードでは、チームは周囲からの期待がこの上なく高まっていることを肌で感じ、必勝の意気込みで同イベントに臨む。
前戦ノルウェーで勝利を飾ったハンセンは、まず2回の予選ヒートで世界王者のペター・ソルベルグからのプレッシャーに負けず、セミファイナル並びにファイナルでポールポジションを獲得。
集団から抜け、独走する強さを披露し、ハンセン自身にとって今季2度目、チームにとっては4度目の勝利を手中にした。
一方、フランス人チームメイト、デイビー・ジャネイにとっては、残念ながら厳しい週末となった。
今季ドイツとカナダで勝利を飾ったジャネイは、母国からの大声援を受けて登場したが、セミファイナルで他車からのヒットでコースオフを喫し、フィニッシュ出来ずに終わった。
ハンセンによるポイントと、セミファイナルまでにジャネイが獲得したポイントを合わせ、チーム・プジョー・ハンセンはチーム選手権でのリードを広げ、2位との差は53ポイントとなった。
一方、ドライバーズ選手権においても、ハンセンは首位のソルベルグとの差を詰めている。
ドライバーおよびスタッフのコメント
■ ケネス・ハンセン(チーム代表)
「チームにとって、とにかく素晴らしい週末でした。これほど応援が盛大だとは思いませんでした。デイビーは少し苦戦しましたが、戦略もうまく行き、素晴らしいペースを見せてくれました。
ティミーは速さがあり、自信にも満ちていました。ロエアックでプジョーに勝利をもたらすことができ、夢が実現した思いです」
■ ティミー・ハンセン(優勝)
「フランスでプジョーを駆って勝つことができた気持ちは、言葉に表せません!応援してくれたみなさんの思いに最高のかたちで応えることができました。
ヒート 4 での 208 WRX の走りは夢のようで、ファイナルでも全開で攻めましたが、最後のラップは噛みしめるように走りました」
■ デイビー・ジャネイ (第 2 位)
「この週末は、思うような展開にはなりませんでした。ヒート 1 では小さなミスをしてしまい、その後悪い流れができてしまいました。
それでもセミファイナル進出は果たすことができましたが、他車からプッシュを受けてしまい、あの速度ではコントロールを取り戻すことはできませんでした」
次戦は、FIA 世界ラリークロス選手権初開催となるスペイン・バルセロナ近郊の F1 サーキット(10 月 18 – 20 日)で、第 10 戦スペインラウンドが行われる。