MotoGP第7戦カタルニア、ロッシ優勝。今季2勝目


MotoGP2016世界選手権・第7戦カタルニアGP(モンスター・エナジー・カタルニアGP、バルセロナ・カタルニア・サーキット、1周:4.727km)が6月5日に開催された。

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決勝レースは、終日、青空が広がる絶好のコンディションの中で行われ、V・ロッシ(Movistar Yamaha)が今季2度目の優勝を飾った。

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ロッシのチームメイト、J・ロレンソも序盤は力強い走りを見せていたのだが、5位走行中、A・イアンノーネ(ドゥカティ)がロレンソに接触。リタイアとなり、2位にはM・マルケス(Repsol Honda Team)、3位はD・ペドロサ(Repsol Honda Team)となった。

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決勝直前、外気温が27℃まで上昇し、路面温度も48℃という厳しいコースコンディションとなるなか、ロレンソはグリッド2番手の位置から絶好のスタートを切ってホールショット。序盤は、作戦通りの順調なレース運びを見せ、2ラップ目までに0.7秒のアドバンテージを築いていた。

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一方、グリッド2列目5番手からスタートしたロッシは、第1コーナーの混乱のなか8番手へ後退したものの、いち早くグループをオーバーテイク。

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そして1周目のうちにH・バルベラとA・ドビツィオーゾ(ともにドゥカティ)をパスし、M・ビニャーレス(スズキ)とイアンノーネを一気に抜き去ると、さらにD・ペドロサ(Repsol Honda Team)をパス。

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3番手に浮上した後、ペースを上げたロッシは、4ラップ目に自己ベストラップを記録すると、M・マルケス(ホンダ)の背後に迫り、6ラップ目でマルケスをとらえ、次のラップではロレンソも抜いてトップに立った。

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これに対してロレンソも応酬、マルケス、ロッシと何度もポジションを入れ替えるバトルを繰り広げるものの、ロレンソは、ライバルに対して充分なアドバンテージを築けず。

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残り9ラップ、第10コーナーの進入でイアンノーネがロレンソのテールに追突。これでふたりとも転倒し、リタイアとなった。

これに対してマルケスは、第5コーナーでロッシに仕掛けて一旦トップに浮上。これをロッシが素早く反応し、次のラップの第2コーナーで抜き返しすという状況となり、今レースの行方はロッシとマルケスとの一騎打ちになだれ込む。

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残り2ラップで、ロッシがマルケスのスリップストリームに入りチャンスを窺う。

第7コーナーでマルケスがわずかにはらんだ隙をついて、再びトップを奪い返し、そのままロッシは今季2勝目のチェッカーを受ける。結果25ポイントを獲得したロッシは、合計103ポイントで、2位ロレンソに12ポイント差のランキング3位をキープしている。

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ペドロサは、予選3番手からオープニングラップには3番手を走るも、マーベリック・ビニャーレス(スズキ)とし烈な戦いを繰り広げ、その間にトップグループから遅れることになった。

しかし、ビニャーレスとの戦いに決着をつけた中盤以降は、快調にラップを刻んで前を走る2人との差を縮めることに成功。最終的に3位でフィニッシュしている。

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上位3人のコメント
V・ロッシ選手談(優勝)
「完璧な日曜日だった。 午前中のウォームアップでマシン・セッティングが大幅に改善されたので、ますます自信を深めて決勝に臨むことができた。

決勝のスタートは良くなかったけれど、挽回するためのパワーは十分で、実際、素早くパスを繰り返してトップまで浮上できた。

そのあとも100%の力でプッシュし、後続を引き離そうとしたが、マルケスを振り切ることはできなかった。

それでもペースは十分に速かったし、マシンのフィーリングも良かったので、慌てずに気持ちを落ち着かせて自分のライディングに集中するようにした。

終盤になって、バトルの準備ができたので、何度も抜き差しを繰り返したあと最後の勝負に賭けた。

これ以上に素晴らしいレースはない、そう思っている。ここは大好きなコースのひとつだけれど、2009年以来、勝っていなかった。それだけに本当にうれしい気持ちでいっぱいだ。

前回のムジェロも、優勝を狙っていたが残念な結果になってしまった。そこまでの準備は完璧だったので、今回も同様のやり方で進めていこうと、ずっと考えていた。

そしてその通り、決勝に向けて完璧な準備を整えることができた。チーム一丸となって良い仕事ができた。ムジェロでのノーポイントを忘れるために最善の方法だった」

マルク・マルケス(2位)
「すべてのライダーにとって、今日はとても難しいレースだった。

しかし、バレンティーノ(ロッシ)とのバトルはすばらしかったし、このバトルをルイス・サロム(Moto2クラスのフリー走行2回目でルイス・サロムがセッション中の転倒事故により亡くなった)に捧げたい。

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気温が高かったので、予想通り、レースではかなり苦戦した。何度か転倒しそうにもなったが、限界でプッシュした。

しかし、(ホルヘ)ロレンソの転倒をピットボードで知り、チャンピオンシップを考えて無理を避け、今日は2位をキープすることにした。

優勝はできなかったが、バレンティーノとのバトルは観客も喜んでくれたと思う。今日はバレンティーノと握手をした。正常な状態に戻れたと思うし、モーターサイクルレースにとっては、とても重要な出来事だったと思う」

ダニ・ペドロサ(3位)
「ハードタイヤでは完ぺきな感触がなかったので、今日は賭けに出てミディアムタイヤを使った。

序盤は限界でプッシュせず、タイヤをマネージメントした。それにしても、なぜ(マーベリック)ビニャーレスがあれほどアグレッシブだったのかが分からない。

彼がシケインで不思議な動きをしたために、トップグループと離れてしまった。

その後は自分のリズムをつかんだ。でも、残り6~7周でタイヤが終わってしまった。それでも、正しいタイヤ選択だったと思う。

今日は、多くの人がルイスのサポートにきていた。この表彰台を彼と彼の家族に捧げたい」

RACE DATA
■大会名称:第7戦カタルニアGP
■開催日:2016年6月5日(日)決勝結果
■開催地:カタルニア/スペイン
■コースコンディション:ドライ
■気温:28度 ■路面温度:46度
■PP:M・マルケス(1’43.589/ホンダ)
■FL:M・ビニャーレス(1’43.971/スズキ)

RESULT
順位_ライダー/チーム/マシン/タイム
1_ V・ロッシ /Movistar Yamaha MotoGP
/ Yamaha /44’37.589
2 _M・マルケス /Repsol Honda Team
/Honda /+2.652
3 _D・ペドロサ /Repsol Honda Team
/Honda /+6.313
4 _M・ビニャーレス /Team SUZUKI ECSTAR
/Suzuki /+24.230
5 _P・エスパルガロ /Monster Yamaha Tech 3
/Yamaha /+28.704
6 _C・クラッチロー /LCR Honda
/Honda /+35.418
7 _A・ドビツィオーゾ /Ducati Team
/Ducati /+40.904
8 _A・バウティスタ /Aprilia Racing Team Gresini
/Aprilia /+43.043
9 _D・ペトルッチ /OCTO Pramac Yakhnich
/Ducati /+44.301
10 _H・バルベラ /Avintia Racing /Ducati
/+46.893
11 _J・ミラー /Estrella Galicia 00 Marc VDS
/Honda /+49.514
12_S・ブラドル /Aprilia Racing Team Gresini
/Aprilia /+55.133
13_ E・ラバティ /Aspar Team MotoGP /Ducati
/+57.974
14_ T・ラバト /Estrella Galicia 00 Marc VDS
/Honda /+1’00.141
15_ M・ピロ /Ducati Team /Ducati
/+1’00.429
16_ S・レディング /OCTO Pramac Yakhnich
/Ducati /+1’16.269
17_ Y・ヘルナンデス /Aspar Team MotoGP
/Ducati /-1 Lap

RIDERS RANKING
順位 _ライダー/ マシン /ポイント
1 _M・マルケス /Honda /125
2 _J・ロレンソ /Yamaha /115
3 _V・ロッシ /Yamaha /103
4 _D・ペドロサ /Honda /82
5 _M・ビニャーレス /Suzuki /72
6 _P・エスパルガロ /Yamaha /59

CONSTRUCTORS RANKING
順位 _コンストラクター /ポイント
1_ Yamaha /165
2 _Honda /135
3 _Ducati /92
4 _Suzuki /78
5 _Aprilia /37