同実験により、無人自動運転車の迅速な遠隔制御が視野に入る
KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:髙橋 誠) は2018年5月23日、無人自動運転車の遠隔制御の実現に向け、次世代移動通信システム「5G」(以下 5G) の周波数帯候補である4.5GHz帯を用いた車両からの4K映像リアルタイム伝送実験に成功した。
これらより無人自動運転車が安全かつ安定的な走行を確保するための走行状態の遠隔監視と、危険が生じた際に遠隔で制御できる技術の確立に一定の目処をつけた格好だ。
KDDIは無人自動運転の実用化に向けた取り組みとして、2017年12月にアイサンテクノロジー株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:加藤 淳)、株式会社ティアフォー(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長*武田 一哉)と共同で遠隔制御型自動運転システムを用いた公道上の無人自動運転車の遠隔制御に成功している(全国初)。
今回は実証実験でエリクソン・ジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:野崎 哲)の5G実験装置を使用。東京都新宿区内に構築した4.5GHz帯の実験エリアで、運転席に設置した4K高精細カメラからのフロントビュー、バックミラーおよび左右のサイドミラーに設置したフルHDカメラ3台の計4台の映像情報のアップリンク伝送に成功した。
これは従来の28GHz帯(帯域幅800MHz)に加え、4.5GHz帯(帯域幅100MHz)でも大容量情報を安定して送信できることを証明・確認したものとなる。
この結果、無人自動運転車の遠隔制御で5Gの高速・大容量伝送を活用し、高精細な映像を通じてより遠くの人物や障害物などの動的情報を識別。遠隔車両を迅速に判断・制御することが可能になると云う。