トレーニング戦の追加並びに、今回参戦する販社メカニックも決定
次回のダカールラリー2017の開催国が決定し、日野チームスガワラは、26回連続完走・クラス8連覇に向けて活動を開始した。
これに併せて2017年大会に向け、車両性能の向上とともに夏季のトレーニングを強化する。また全国の日野販売会社から、レースを支えるメカニックが公募・選抜され、チームに合流した。
ダカールラリー2017の概要が決定
2017年のダカールラリーの開催国とルートが決定した。2009年に南米大陸に舞台を移して以来、初めてパラグアイが開催国に加わり、アルゼンチンとボリビアとあわせて3か国での開催となる。
その日程は、2017年1月2日にパラグアイの首都アスンシオンをスタートしアルゼンチン国境を目指し南下。アルゼンチンに入った後、ボリビアの国境に向け北上する。
ボリビアに入国後は、標高3,500m以上を維持しながら首都ラパスまで北上し、1月8日に休息日を迎える。
後半戦がスタートすると、標高4,000mを超えるアンデス山脈の東側を南下し、ウユニ塩湖の脇を抜け、再びアルゼンチンに入国。アルゼンチン西部のフィアンバラの砂漠地帯でレースのハイライトを迎える。
13日間の激闘を終えた後、競技者達は同国の首都ブエノスアイレスで、1月14日にゴールセレモニーで観衆の祝福を受ける。
都合約8,000㎞を超えるルートが設定され、ボリビアの高地で4ステージが行われるなど、次回のダカールラリーも世界一過酷なレースとなることが予想される。
2017年大会に挑む販売会社メカニックが決定
2016年5月下旬に、日野自動車の羽村工場で販売会社メカニックの選考会が行われ、4人のメカニックが決定した。
日野自動車は、サービス技術力の向上を目的とし、1995年から全国の販売会社から公募選抜し、レースメカニックとして派遣する制度を開始。
ダカールラリーの出場経験のあるメカニックが全国に延べ47人、今回決定した4人を合わせて、延べ51人となった。
6月上旬に、4人のメカニックはチームに合流し、車両製作やトレーニング戦に参戦し、ダカールラリー本番に向け準備を行っていく。
2017年大会に挑む販売会社メカニック
(敬称略。左から、福島日野・吾妻、石川日野・中村、岡山日野・井上、広島日野・國本)
シルクウェイラリー2016(ロシア・カザフスタン・中国)に参戦
日野チームスガワラは上記、ダカールラリー2017参戦を踏まえ、7月8日~23日の期間でロシア・カザフスタン・中国で行われるシルクウェイラリー2016への初参戦を決めた。
日野チームスガワラは、ダカールラリーを見据えた夏季のトレーニングを兼ねて例年参戦しているラリーモンゴリアに加えて、ライバルが多く、砂漠ステージの多いシルクウェイラリーに参戦し、ドライバーとメカニックのスキル向上と、改良した車両性能のテストを行う。
参戦体制は、日野レンジャー2号車が1台で参戦し、ドライバーに菅原照仁選手、ナビゲーターに杉浦博之選手が乗車。
メカニックは、鈴木誠一氏がメカニックリーダー、中村昌樹氏がサブリーダーを引き続き担当し、日野の全国販売会社から公募選抜された4人と、新たに日野自動車からの1人が3台のサポートカーに乗り込みレースを支える。
6月5日に日野チームスガワラは、日野自動車の茨城テストコースで完成した日野レンジャー2号車のシェイクダウンを行い、車両性能の確かな向上を確認。現在、スタート地点であるモスクワへ向けて出発を待っている。*今回ラリーモンゴリア2016は欠場する。
シルクウェイラリー2016~ロシア・カザフスタン・中国~概要
日程: 2016年7月8日~23日
開催国: ロシア~カザフスタン~中国
距離: 競技区間/ 4,105㎞
移動区間/ 6,675㎞
総走行距離/10,780㎞
ラリーモンゴリア2016 大会概要
日程: 2016年8月7日~14日
開催国: モンゴル
距離: 3,800㎞(区間別距離は未公表)
ルート: 首都ウランバートル発着
参戦体制
競技車両: 日野レンジャー2号車 1台
サポート車両: 日野プロフィア(FU) 1台、 ハイラックス 2台
ドライバー・ナビゲーター: 菅原照仁(JRM)・杉浦博之(JRM)
メカニック: リーダー・鈴木誠一(JRM)、サブリーダー・中村昌樹(日野自動車 車両生技部)
吾妻広之(福島日野自動車)、中村浩司(石川日野自動車)、
井上順也(岡山日野自動車)、國本賢治(広島日野自動車)、
岡部陽一(日野自動車 車両生技部)