アウディ、車体鋼板工場で社会連帯を呼び掛けるコンサートを実施


アウディは、世界がコロナ禍に立ち向かっている中、4月14日(日本時間15日)に独・インゴルシュタットから連帯を呼びかけるメッセージイベントを発信する。その手段はヴァイオリニスト、リサ バティアシュヴィリ氏などの著名ミュージシャンがアウディの車体プレスの工場内でコンサートを開催するというもの。(坂上 賢治)

出演者はジョージア出身でミュンヘン在住のリサ バティアシュヴィリ氏。さらに彼女の夫であり有名なオーボエ奏者のフランソワ ルルー氏と共に4月14日午後8時(中央ヨーロッパ標準時、日本時間4月15日午前3時)からステージに登場する。

他の演奏者では、著名チェリストのマクシミリアン ホルヌング氏。併せて同氏のパートナーでありドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団(ドイツ カンマーフィルハーモニー ブレーメン)のコンサートマスターを務めるヴァイオリニストのサラ クリスチャン氏。

そしてミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のソロヴィオラ奏者のヤノ リスボア氏によるセッションとなる見込み。

プログラムは、ルートヴィヒ ヴァン ベートーヴェン、ヨハン ゼバスティアン バッハ、ゲオルク フリードリヒ ヘンデル、ヴォルフガング アマデウス モーツァルトの作品となる。プログラム進行の司会者はアレクサンダー マッツァ氏となっている。

コンサート開催にあたって、メインヴァイオリニスト兼芸術監督として務めるリサ バティアシュヴィリ氏は「音楽は、国境を越えて人々を結びつけます。

私たちは、このメッセージをアウディの本拠地から発信して、数多くの人々に未来への希望と喜びの瞬間を提供したい思っています。

通常、アウディのプレス工場では、大きな騒音の中でボディコンポーネントが製造されています。これまでアウディは2012年と2015年に同工場でコンサートを開催し、この場所が、クラシック音楽にとって洗練された音を生み出すコンサートホールになり得ることを証明しています。

また今回は、小グループのミュージシャンが、巨大なプレス装置を隔てて座ります。そこにはステージもなければ、聴衆もいません。ライブストリーミング用のカメラのみが、そのパフォーマンスを撮影します。これによって視聴者は、アウディ生産施設の舞台裏を垣間見ることができます。

この非常にユニークな場所でライブコンサートを行い、それを視聴者の方々とデジタルで共有することで、私たちは新しい視点を切り開いていきます」と話す。

一方、アウディAGの人事・組織担当取締役のサビーネ マーセン氏は、「人と人との距離が離れていくこの時期に、音楽はこれまで以上に魂の癒しになるでしょう。

隔てられた空間の中で、このようなコンサートを共同体験することで、社会の連帯感を高めることができます。アウディの従業員、お客様、そしてファンの皆様のためにこのイベントを開催してくれたミュージシャンの方々に、心から感謝します。

またこのコンサートでは、充分な距離を保ち、すべての参加者の健康を守ることを最優先事項としています。コロナウイルスによる生産停止が解除された後も、私たちは、同様の対策によって従業員の健康を守ります。

生産再開時には、すべての活動、スケジュール、プロセスが、従業員の健康を確保できるように調整されます。職場における十分な保護対策を実施することにより、プレミアムモデルとしての品質を確保しながら、管理された方法で生産が再開されることになるでしょう」と語った。

ちなみに同コンサートは、平素アウディが展開している自らのブランドのプロモーション活動「#AudiTogether」の一環として実施される。併せて同社は独国内を中心とする国際的な人道的活動を支援するため500万ユーロを寄付した。

最後にこのコンサートは、www.audi.com、YouTube(@Audi)、Facebook(@Audi.AG)、Twitter(@AudiOffical)で、4月14日午後8時(中央ヨーロッパ標準時、日本時間4月15日午前3時)からライブで公開される。またライブストリーミングはwww.audimedia.tvで視聴可能。加えてSmart TV経由でAudi MediaTVアプリも利用可能。さらにコンサート終了後は、www.audimedia.tvで録画バージョンを視聴することもできる。