DOCOMO TEAM DANDELION RACING がチーム・タイトルに輝く
全日本スーパーフォーミュラ選手権2025は11月23日、三重県鈴⿅サーキットに於いてシリーズ最終戦を迎え、TEAM MUGENの岩佐歩夢選手が優勝。これにより岩佐選手が⼤逆転を演じてシリーズ・チャンピオンを獲得、この結果「瑶⼦⼥王杯」も手中にした。
*シリーズ・チャンピオンを獲得した岩佐歩夢( TEAM MUGEN )
より具体的には「瑶⼦⼥王杯・2025年全⽇本スーパーフォーミュラ選⼿の権第10戦・第11戦」、並びに「第12戦/第24回JAF鈴⿅グランプリ」 のうち、第10戦と第12戦が三重県鈴⿅サーキットで開催された。
同スケジュールのなかで開かれた第10戦は、イゴール・オオムラ・フラガ選手( PONOS NAKAJIMA RACING )が初優勝。後の第12戦は、TEAM MUGENの岩佐歩夢選手が優勝した結果、岩佐歩夢選手が今季のシリーズ・チャンピオンをもぎとり「瑶⼦⼥王杯」を獲得した。
まず午前中に第10戦の決勝レースが⾏われ、このレースのスターティング・グリッドは、濃霧のためキャンセルされた第10戦富⼠⼤会の予選結果が引き継がれたことで、ポール・ポジションには牧野任祐選手( DOCOMO TEAM DANDELIONRACING )、2番グリッドはイゴール・オオムラ・フラガ選手( PONOS NAKAJIMA RACING )。
セカンド・ローには太⽥格之進選手( DOCOMO TEAM DANDELION RACING )と、岩佐歩夢選手( TEAM MUGEN )が並び、その後方5番グリッドには野尻智紀選手( TEAM MUGEN )、続く7番グリッドには坪井翔選手( VANTELIN TEAM TOMʻS )が並ぶ序列となった。
第10戦・決勝レースは19周( 110.33km )、タイヤ交換無しというスプリント・レースで争われ、午前9時50分に1周のフォーメーション・ラップ後にスタートを切った。
その序盤では、1コーナーのアウト側から並んだフラガ選手が⼀気に牧野選手をオーバーテイク。これによりフラガ選手は狙っていたスタートでトップに⽴つことに成功する。
しかし、その後はポイント獲得圏内の10番⼿前後に於いて、順位争いのバトルが展開されるなかで、上位陣の順位は動かず、その結果、イゴール・オオムラ・フラガ選手がデビュー・イヤーでの初優勝を飾った。2位は牧野任祐選手、3位は太⽥格之進選手、坪井翔選手は7位でレースを終えた。
この結果、この段階でのドライバー・ポイントは坪井選手116.5ポイント、牧野選手と太⽥選手が107ポイント、岩佐歩夢選手が 104ポイントとなり、続く最終戦は、坪井選手が3位以上のフィニッシュすれば、⾃⼒でチャンピオンを獲得するという王手を賭けたまま最終戦を迎えることになった。
そして迎えた第12戦・第24回JAF鈴⿅グランプリの決勝戦は31周(180km)、タイヤ交換義務有り( 1周⽬からトップが最終ラップに⼊る前までに消化 )のレギュレーションを敷いて、14時30分に最終決戦の火蓋が切られた。
最終戦の波乱は既にスタート時点で現れ、まず7番⼿スタートの坪井選手が2コーナーでコース・アウトして9番⼿に順位を下げる。
また2番⼿を⾛⾏していた野尻選手は早くもオープニング・ラップでピット・イン。これに続き既に順位を落としていた坪井選手は2周を終了した時点で早くもピット・イン。
タイヤ交換を終えて野尻選手の前でコースに戻った後、坪井選手と野尻選手は激しいポジション争いを展開。この鍔迫り合いは坪井選手が気迫の⾛りで野尻選手を抑えてレース序盤を消化していく。
そうしたなかで4番⼿を⾛⾏していたの太⽥選手が6周終了時にピット・イン。太⽥選手は、坪井選手の前でコース・インした。レース序盤を終えた8周⽬終了時にはトップを⾛⾏中の岩佐選手がピットイン。岩佐選手は、先の太⽥選手の前でコース復帰した。
レースの流れが乱れたのは11周⽬、⽇⽴Astemoシケイン・コーナーで後⽅集団で⾛⾏中の2台がクラッシュしてセーフティーカーが⼊る。このタイミングで牧野選手他全⾞がピット・イン。
全⾞タイヤ交換後の順位は、岩佐選手、太⽥選手、佐藤連選手( PONOS NAKAJIMA RACING )、牧野選手、フラガ選手、福住仁嶺選手( Kids com Team KCMG )、坪井選手の順位になった。
セーフティーカーが介入していたレースは、15周⽬にリスタート。その1コーナーでフラガ選手が牧野選手を捉えて4番⼿に浮上。反対に牧野は5番⼿に順位を落とす。続く17周⽬には佐藤選手が太⽥選手をオーバー・テイクし2番⼿に、太⽥選手は3番⼿に後退した。
3番⼿・太⽥選手、5番⼿・牧野選手、7番⼿の坪井選手は、それぞれ⽬の前のライバルをオーバーテイクするべく、激しいバトルを繰り返す。しかし22周⽬の1コーナーで坪井選手は、阪⼝晴南選手( SANKI VERTEX PARTNERS CERUMOINGING )に交わされ8番⼿に順位を落とす。
そのなかでトップを走り続ける岩佐選手は、2番⼿の佐藤選手に接近されるものの残り10周を迎えて、佐藤選手は岩佐選手を攻略できず、岩佐選手がリーダーのポジションを明け渡すことなく、今季2勝⽬のトップでチェッカーを潜った。
これにより坪井選手、太⽥選手、牧野選手も手堅くポイントを獲得した一方で、岩佐選手は優勝ポイント20を積み上げて124ポイントを獲得、結果、参戦2年⽬の岩佐歩夢選手が⼤逆転劇を演じて 2025年のシリーズ・チャンピオンとなって「瑶⼦⼥王杯」を⼿にした。
TEAM MUGEN岩佐歩夢選手の優勝コメントは以下の通り
「絶対に欲しかったチャンピオンを獲得することができて、とてもうれしいです。支えてくれたチーム、スポンサー、Honda/HRC、そして何より応援してくれたファンの皆様ありがとうございました。
応援が背中を押してくれたことで、頂点を掴むことができました。スーパーフォーミュラは本当にレベルが高い選手権ですし、シーズンを通していろいろなことがありました。
その中には苦しく難しい瞬間もありましたが、振り返ってみれば全てが楽しかったと感じられます。今後も世界の頂点を目指して突き進んでいきたいです。これからも応援をよろしくお願いします」










