ボルグワーナー、ウィーンモーターシンポジウムで最新PMを公開

ボルグワーナーは4月29日(ミシガン州オーバーンヒルズ発・米東部標準時)、ウィーンのホーフブルク宮殿で開催される「第46回ウィーン・モーター・シンポジウム(期間:5月14日から16日まで)」で、高電流密度アプリケーション向けの次世代両面冷却(DSC)800V SiCパワーモジュールを5月16日午前9時(中央ヨーロッパ時間)に発表する。

このシンポジウムでボルグワーナーは、最新のインバータ技術に関する2つのプレゼンテーションを行う。

最初のプレゼンテーションでは、次世代Viperパワースイッチを搭載したボルグワーナーの両面冷却(DSC)800V SiCパワーモジュールについて紹介する。

このモジュールは、効率を最大化し、バッテリー電気自動車(BEV)向けインバータの小型化・高性能化を実現するように設計されているもの。

2つ目のプレゼンテーションでは、クリーンウェーブ技術を搭載した次世代マルチレベルトラクションインバータについて紹介する。なおプレゼンテーションはオンラインでも視聴可能となっている。

製品の出展と披露についてボルグワーナー・パワードライブ・システムズで社長兼ゼネラルマネージャーを務めるステファン・デマーレ博士は、「BEVとハイブリッド車の普及が進む中、効率と電力密度は車両の電動化を進展させる上で極めて重要です。

当社の最新DSCパワーモジュール技術は、熱管理と電力変換効率を向上させ、自動車メーカーがよりコンパクトで持続可能なソリューションを開発することを可能にします。

DSCパワーモジュールはインバータの主要部品であり、バッテリーからの直流電流を電動モーター用の交流電流に変換する役割を担っています。

我々の設計思想では、シリコンカーバイドパワースイッチの両側から熱を逃がすことで、熱性能と電気性能を大幅に向上させることができると考えます。

これにより、接合部温度の低下または電流密度の向上が可能になり、インバータの効率向上と設置面積の小型化に繫がります。

このパワーモジュールは、OEM独自のインバータ設計に容易に統合でき、ボルグワーナーのインバータにも当然搭載されることになります。

当社は、次世代Viperパワースイッチ技術と先進の熱伝導性材料を活用することで、高出力アプリケーションと小型BEVおよびハイブリッド車のコンパクト設計の両方をサポートするソリューションを提供し、持続可能なモビリティの未来に貢献します」と結んでいる。