ボルボ、BEVトラックの世界販売台数5000台を達成

ABボルボ傘下のボルボ・トラックは4月29日(スエーデン発)、世界50カ国の顧客に累積5,000台以上のBEV(バッテリー式電動)トラックを納入したことを明らかにした。現在、同社は8種類のピュア電動モデルを生産しており、国際的にボルボトラックのBEVトラックの販売実績は堅実かつ、より安定したビジネスに育ちつつあるようだ。

そんなボルボ・トラックは、2019年からBEVトラックを提供しており、以来、世界50カ国の輸送事業者が、内燃エネルギーから電気に切り替える流れが続き、そうした同社の顧客企業は商用の輸送事業に於いて延べ約1億7000万キロメートルもの距離を走破した。これらのBEVトラックは、CO2排出量と交通騒音レベルを削減するだけでなく、ドライバーの労働環境の改善にも大いに貢献しているという。

そんなこれまでの歩みについてボルボ・トラック社長のロジャー・アルム氏は、「輸送会社が幅広い分野でBEVトラックのメリットを継続的に享受していることは喜ばしいことです。

当社のBEVトラックは、お求め頂ければ今すぐにでも入手可能な製品であり、製品を輸送される多様なお客様や、輸送バイヤーの皆様に対して、ビジネス上の合理性を備えた持続可能な選択肢を提供できています。

また多くのお客様が、BEVトラックを導入されるため、我々のボルボを選んで下さっており、そうした実績について私達はとても大変誇らしい気持ちです」と述べた。

そんなボルボトラックのBEVトラックの製品ラインナップは、都市部および地方の配送、建設現場、廃棄物処理など、様々な分野のニーズに合わせてカスタマイズされて提供されている。

そうした同社のBEVトラックの主要5市場は、欧州に於けるドイツ、オランダ、米国、ノルウェー、スウェーデンとなっている。

電気に関するノウハウ
加えてボルボトラックは、BEVトラック市場への早期参入を果たしたことにより、排出ガスゼロの電動輸送分野では独自の知見を積み上げることに成功した。

もとよりBEVトラックのメリットは、環境への配慮だけに留まらず、運転中の騒音や振動が大幅に低減されることから、先の通りトラックドライバー達の労働環境も大幅に改善されることになる。

更に同社はBEV市場へのタイミング早かったことで、法人施設内や公共環境に於ける定置型蓄電池装置を筆頭とする電気エネルギーを有効活用するためのノウハウ、電気エネルギー無駄なく調達していくための資金調達手段、充電に掛かる技術蓄積、BEVトラックそのもののメンテナンスなどの多角的な領域で、優れた能力を磨いてきている。

そんなボルボトラックが拝するBEVモデルは以下の通り
▷ボルボ FL エレクトリック
▷ボルボFEエレクトリック
▷ボルボFMエレクトリック
▷ボルボ FM ローエントリー
▷ボルボFMXエレクトリック
▷ボルボFHエレクトリック(2024年インターナショナル・トラック・オブ・ザ・イヤー)
▷ボルボFHエアロエレクトリック
▷ボルボVNRエレクトリック

ボルボのゼロエミッションに向けた3つの戦略
なおボルボトラックは、以下の3つの技術戦略に基づき2040年までに二酸化炭素排出ゼロ目標を達成するべく輸送の脱炭素化を推進している。

そのアプローチは、(1)BEV(バッテリー式電気)自動車、(2)水素を燃料として走らせるFCEV、(3)バイオLNG自動車、バイオディーゼル自動車、HVO(水素化処理植物油)などの再生可能燃料を燃料とするグリーン燃料を使う内燃自動車を基盤としている。