輸入車試乗会2019、プジョー5008 GT BlueHDi


日本自動車輸入組合(JAIA)が2月5日に実施した「第39回 輸入車試乗会」にて、プジョーの7人乗りSUVモデル「5008 GT BlueHDi」に試乗した。

日本ではプジョー・シトロエン・ジャポンが販売する同モデルは、3列シートの7人乗りSUVだ。今回試乗したGT BlueHDiは、最高出力130kW(177ps)/3750rpmを発揮する2.0L 4気筒クリーンディーゼルエンジンを搭載。2018年のモデルチェンジにより、従来からの6速ATに変わり独自の8速AT「8速EAT(エフィシェント・オートマチック・トランスミッション)」を採用。トランスミッションの小型軽量化やシフトバイワイヤによる運転機能の進化などにより、シフトクオリティの向上や低燃費を実現している。

飛行機のファーストクラスをイメージしたオプションの「ファーストクラスパッケージ」が装備された車内は、豪華すぎず洗練されたイメージ。パッケージ内容のひとつ、電動シートの座り心地も快適だ。

シフトをDレンジに入れ走り出すとスムーズに加速。2.Lディーゼルターボは低速からトルクフルで、信号待ちからのゼロ発進でもグイグイと走ってくれる。また、変速もナチュラルで、加速時と減速時のいずれも変なギクシャク感は一切ない。

最も印象的だったのは足回り。比較的カッチリとした味付けのサスペンションは、減衰力特性が絶妙なのか、高速道路などの比較的高い速度で走るコーナーでは車体のロールが少なく、安定性が抜群。全長4640mmの比較的長い車体ながら、コーナー進入時の回頭性も良好だ。また、低・中速域で走る市街地ではゴツゴツした突き上げ感がなく、快適な乗り心地を提供してくれる。

同モデルには、センターコンソールにスポーツモードへの切替ができるドライバースポーツパックを装備。ハンドル奧にはパドルシフトも採用する。切り替えてみると、ハンドリングが多少クイックになった感じはするが、元々スポーティな走りが可能なクルマだけに、個人的にはさほど違いは感じなかった。もちろん、ハドルシフトによるマニュアルドライブは、スポーティな走りが好きなドライバーなら、操作がとても楽しいことは間違いない。

また、同モデルには、雨や雪道、悪路などでも駆動輪を最適に制御するトラクションコントロール「アドバンス・グリップ・コントロール」も装備する。これもこのクルマの魅力のひとつだが、今回はドライの舗装路のみの試乗だったため、残念ながらその効果は未体験。機会があれば、ぜひ体験してみたい。

5008 GT BlueHDiの価格(税込)は473万円。他にも1.6L直列4気筒ガソリンターボを搭載した「5008 Allure(アリュール)」(404万円)と、アリュールと同エンジンの特別仕様車「5008 CROSSITY(クロシティ)」(430万円)もある。