GM、2015年度の業績。過去最高の純利益97億ドルを達成


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米ゼネラルモーターズ・カンパニー(本社:デトロイト、CEO:メアリー・バーラ、以下、GM)は、2015年度(2015年1月1日から12月31日)の純利益が過去最高の97億ドル、希薄化後1株当たりでは5.91ドルとなったことを発表した。

これに対し、前年度の純利益は28億ドル、希薄化後1株当たり利益は1.65ドルだった。特別項目について調整後1株当たり利益は前年度の3.05ドルから65%増の5.02ドルとなっている。

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通年の調整後EBIT(Earnings before interest and tax adjusted:利払税引前利益)は、前年度の65億ドルから過去最高の108億ドルに増加した。また、通年の調整後EBIT利益率も前年度の4.2%から過去最高の7.1%に増加した。

GMの会長兼CEOのメアリー・バーラ氏は、「2015年度は、様々な面で好調な年となり、また、過去最高の売上高と利益を達成することができ、株主の皆様に大きな資本還元を行うことができました。

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コア事業の強化を継続していますが、これはGMがパーソナル・モビリティの変化をリードするための基盤となります。

これにより、インターネット接続、自動運転、カーシェアリング、および電動化の分野で創造する機会が、今後何年にもわたり、私たちのオーナー様にとっての価値を拡大するための足がかりとなります」と述べた。

2015年に発生した特別項目は、通年の純利益に15億ドル、1株当たりでは0.89ドルの押し上げ効果をもたらし、これに対し、前年度に生じた影響は24億ドルのマイナス、1株当たりでは1.40ドルのマイナスとなった。

これらの特別項目には繰延税金資産の評価引当金が取り崩されたことによる純益、ならびにイグニッション・スイッチのリコールに関連した訴訟関連費用とベネズエラ・ボリバルの通貨切り下げが含まれている。

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2015年度の売上高は1,524億ドルで、これに対し前年度は1,559億ドルでした。この売上高の変化は、主に為替変動によるマイナス93億ドルによるもの。為替レートを固定した場合、2015年度の売上高は前年度を58億ドル上回る。

2015年度の好調な業績に基づき、また1月に発表した見通しに沿って、GMは2016年度の調整後1株当たり利益が5.25ドルから5.75ドルの間になる。

2015年度第4四半期の業績

2015年度第4四半期の純利益は63億ドル、希薄化後1株当たり利益は3.92ドルで、前年同期の純利益11億ドル、希薄化後1株当たり利益0.66ドルからいずれも増加した。

第4四半期の特別項目調整後の1株当たり利益は1.39ドルで、前年同期の1.19ドルを17%上回った。

2015年度第4四半期の調整後EBITは過去最高の28億ドル、調整後EBIT利益率は7.0%に達し、これに対し前年同期の調整後EBITは24億ドル、調整後EBIT利益率は6.1%となった。

GMのエグゼクティブ・バイス・プレジデント兼CFOのチャック・スティーブンス氏は、「2015年度第4四半期は、好調な業績によって1年を締めくくることができました。

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2016年度は、重要ないくつもの新車の発表、隣接分野の事業拡大への取り組みを継続すること、そして、コア事業での効率改善に向けた試みを通じ、さらに業績を改善する計画です」と語った。

2015年度第4四半期に発生した特別項目は、通年の純利益に40億ドル、1株当たりでは2.53ドルの押し上げ効果をもたらし、これに対して前年同期に生じた影響は9億ドルのマイナス、1株当たりでは0.53ドルのマイナスとなった。

これらの特別項目には、GMヨーロッパの一部の繰延税金資産の評価引当金が取り崩されたことによる39億ドルの非現金性利益が含まれている。

2015年度第4四半期の売上高は396億ドルで、前年同期とほぼ同じでした。為替レートを固定した場合、2015年度第4四半期の売上高は前年同期を24億ドル上回る。

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セグメント別の業績

GM北米(GMNA)の2015年度第4四半期の調整後EBITは28億ドルで、これに対し前年同期は22億ドルを計上。通年の調整後EBITは110億ドル、調整後EBIT利益率は10.3%でいずれも過去最高。

これに対し前年同期の調整後EBITは66億ドル、調整後EBIT利益率は6.5%。GMNAの2015年度の業績に基づき、GMは最大11,000ドルの利益分配金を対象となる米国内の時間給従業員約49,600名に支払う予定。

GMヨーロッパ(GME)の2015年度第4四半期の調整後EBITは3億ドルの損失。これに対し前年同期は4億ドルの損失を計上。通年の調整後EBITは8億ドルの損失。これに対し前年度は14億ドルの損失を計上。

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GMインターナショナル・オペレーションズ(GMIO)の2015年度第4四半期の調整後EBITは4億ドルで前年同期も4億ドルを計上。

通年の調整後EBITは14億ドルで、これに対し前年度は12億ドルを計上。GMIOの連結決算に含まれるGM Chinaからの第4四半期の持分利益は6億ドルで通年では21億ドル。

GM南米(GMSA)の2015年度第4四半期の調整後EBITはほぼ損益なしで、これに対し前年同期の調整後EBITは1億ドル。

通年の調整後EBITは6億ドルの損失で、これに対し前年度は2億ドルの損失。
GMフィナンシャルの2015年度第4四半期の税引前利益(EBT)は2億ドルで、これに対し前年同期は1億ドルを計上。通年のEBTは8億ドルで前年度も8億ドルを計上した。

キャッシュ・フローと流動性

2015年度第4四半期の営業活動におけるオートモーティブ・キャッシュ・フローは22億ドル。これに対し前年同期は38億ドルとなった。

2015年度第4四半期の調整後オートモーティブ・フリー・キャッシュ・フローは3億ドルのマイナスで、これに対し前年同期は18億ドル。通年の調整後オートモーティブ・フリー・キャッシュ・フローは22億ドルで、これに対し前年度は31億ドルとなった。

GMは、総額325億ドルのオートモーティブ関連の流動資産をもって2015年度を終了し、これに対し前年度末の流動資産額は372億ドルとしている。

2015年度末現在のオートモーティブ・キャッシュと取引可能証券は、203億ドルで、これに対し前年度末は252億ドル。

2015年度、GMは普通株配当による22億ドルとGM普通株買い戻しプログラムを通じた35億ドルを含め、約57億ドルを株主に還元した。