SUPER GT第2戦、富士専用の空力仕様でハイスピードバトルに挑む


熟成度を増したGT500、大幅な台数増のGT300にも期待が掛かる

結果的に勝者となったトヨタ。そして日産、ホンダと、3メーカーを代表するマシン達が、相次いでトップに立つ激戦を演じた岡山。

あれから4週間を経て、その余韻が残る5月2日・3日の両日。静岡県東部・駿東郡小山町の富士スピードウェイを舞台に、SUPER GTの2015年シーズン第2戦「FUJI GT 500km RACE」が開催される。

https://www.youtube.com/watch?v=B67_-eA3vow

激戦を繰り広げた岡山国際サーキット後の第2戦。東日本エリアでは、この富士が今シリーズの始まりとなる。

今やゴールデンウィークの風物詩になったと思える富士500kmだが、すでに3月下旬には、各チームが実戦さながらの走行テストを繰り返した。いずれのチームも準備体制は万全の筈だ。

迎えた第2戦、富士の超高速バトルの行方はどうなるのか

東日本初陣の舞台となる富士スピードウェイは、世界的に、よく知られた約1.5kmもの直線を持つ超高速コースだ。ここで勝つには、そのロングストレートで、ライバルの前に出る絶対スピードが要求される。

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過去では、トヨタのホームコースということもあり、スープラSC430など、超高速を得意とするトヨタ系のマシンが玉座に座り続けてきた。しかし昨年、GT500クラスの車両規定が大きく変わったことから、各チームに新型マシンが投入されたことで、その流れに変化が生まれている。

実際、昨年第2戦は、公式予選でGT-Rがトップ3を独占。決勝でもカルソニックIMPUL GT-Rが優勝を果たすなど、車両熟成や高速コース用の空力パーツが決して満足ではない状態でありながらも、GT-R勢がライバルを圧倒した。

昨年の覇者はあえて動かず、勝ちのセオリーを踏襲した

そんな日産陣営は、今年4チーム体制でGT500連覇に挑んでいる。ディフェンディングチャンピオンのカーナンバー1、MOTUL AUTECH GT-R、松田/クインタレッリ組はミシュランタイヤを履く。

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カーナンバー12のカルソニックIMPUL GT-Rが安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組はブリヂストンタイヤを。カーナンバー46のS Road MOLA GT-Rは、本山哲/柳田真孝組でミシュランと、3チームは昨年のチームパッケージングをそのまま踏襲している。

昨年タイトルを取った日産は、いわゆる「勝者のセオリー」通りで「むやみに動くことを封じた」恰好だ。しかし今季は、その影響から様相が大きく変わる可能性もある。

挑戦者となったトヨタ・ホンダ勢は冒険に躊躇しない

というのは、富士はトヨタ系列のコースであることから、トヨタ勢にとって、ここでの勝利は落とせないからだ。したがってレクサスRC F勢は、富士に向けて新たな空力セットを投入していく計画を立てている。

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実際、3月のメーカー合同テストでトヨタ組は、カーナンバー37のKeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮)を筆頭にベストラップのトップ3を独占。トップ8で見てもトヨタが5台という結果を残している。

一方、昨年トラブル頻発で結果を残せなかったNSX CONCEPT-GT勢も今年は逆襲を狙っている。先のテストでは、カーナンバー64のEpson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット)が4番手タイムを記録。最高速も307.430km/hとRC F勢を抑えてトップを獲得している。今年のNSX CONCEPT-GTは明らかに富士で勝てる可能性を持つマシンに育っている。

日産の富士専用ボディはファンの楽しみのひとつ

一方、昨年勝利の美酒に酔ったGT-R勢は、富士のテストで1日目のトップタイムをNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が記録。しかしそれ以外には目立った成果が得られなかった。ただテストはテスト、本当の実力を隠していることもあり得るだろう。

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実際、岡山では、カーナンバー1のMOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)組が、レース途中からトップを快走して、ライバルを圧倒していた。

しかし突然のブレーキのトラブルでトップを降りることになってしまった訳だが、2015年仕様のGT-R NISMO GT500の速さは充分にアピールした。今度こそ勝利を掴むべく臨んでくるだろう。

そもそも日産勢は、富士の2日間のテストで、ドライコンディションに恵まれ、充分に走り込むことができている。それに日産勢は、例年と同じく、富士で専用の空力ボディをまとう作戦であり、その成果と形状は、我々ファンにとっても大きな楽しみのひとつである。

富士500kmでは、ベテランの巻き返しもあり得る

NSX CONCEPT-GT勢では、やはり開幕戦で一時的にトップに立ったカーナンバー100のRAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也)、カーナンバー15のドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ)もダークホースだ。

そして、今年本命視されるRC F勢で注目したいのが、カーナンバー38のZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明)とカーナンバー39のDENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平/ヘイキ・コバライネン)である。

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第2戦は500kmを走り通すため2回のピットインが義務付けられており、エースが走る時間が長くなることが予想される。

そう考えると、富士マイスターの異名を持つ立川のZENT CERUMO RC F、元F1優勝ドライバーと、昨年まで立川の相棒だった平手という強力コンビのDENSO KOBELCO SARD RC Fも無視できない存在として浮上してくるだろう。

GT300の最多ポールポジション記録保持者はどう動くか

開幕戦では、予選ポールポジションをFIA-GT3のカーナンバー10のGAINER TANAX GT-R(千代勝正/アンドレ・クート)が獲得した。

しかし決勝では、JAF-GTのハイブリッドマシン2台がレースをリード。最終的にはカーナンバー31のTOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一)が優勝し、カーナンバー55のARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志)が2位につけた。

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今回の富士では、両車ともウェイトハンディは積むこととなるが、富士でトップ争いを演じる可能性は高い。

さらにTOYOTA PRIUS apr GTには、3人目のドライバーとして佐々木孝太も加わる。このGT300の最多ポールポジション記録保持者が、どんなパフォーマンスを見せるかが勝敗の鍵を握るかも知れない。

ル・マン24時間優勝経験を持つステファン・オルテリのR8

最後に気になるのがアウディR8の2台だ。開幕戦で3、4位に入り、トップを狙える存在になったが、なかでもカーナンバー21のAudi R8 LMS ultra(リチャード・ライアン/藤井誠暢)は、アウディのワークスドライバーでル・マン24時間優勝経験も持つステファン・オルテリが第3ドライバーを務めることが気になり始めている。

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昨年のチャンピオンマシン、カーナンバー0のグッドスマイル初音ミクSLS(谷口信輝/片岡龍也)は、開幕戦で5位と精彩を欠く結果となった。

同様に昨年は彼らと接戦を演じたカーナンバー11のGAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)も予選こそは2位だったのだが、決勝はタイヤ選択を誤り12位に甘んじた。タイトル争いを考えれば、両チームはこの富士で勝負に出てくるだろう。

GT500もGT300も、昨年以上に熱い戦いが展開される2015年シーズン。コース上で繰り広げられる激しいドラマに期待が掛かる。

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