GT500は日産勢がトップ集団を固める、GT300は第1戦の勢いをトヨタが保持
5月2日、富士スピードウェイ(静岡県)で、2015 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の公式予選が行われた。
予選形式は、GT500、GT300の両クラス共に2段階のノックアウトスタイル。GT500クラスでは、カーナンバー1のMOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ選手)が、富士のレコードタイムを更新してのポールポジションを獲得。
GT300クラスでは、カーナンバー31のTOYOTA PRIUS apr GT(佐々木孝太選手)がポールポジションを奪取。これは、佐々木選手自身のGT300クラスにおける最多ポールポジション記録の更新でもあった。
日産GT-Rの面目躍如、富士ではトップ集団形成に成功する
GT500クラスは、Q1・Q2と、常にトップタイムを堅持したカーナンバー1のMOTUL AUTECH GT-R(松田次生選手、ロニー・クインタレッリ選手)が獲得。
Q1トップ通過の松田からバトンを受けたクインタレッリ選手が、Q2で新コースレコードの1分27秒552をマークし、後続に0.325秒差という大きなアドバンテージをもぎ取った。
当初Q1では、カーナンバー36のPETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔選手)と、カーナンバー1のMOTUL AUTECH GT-R(松田次生)が従来のレコードタイム(1分28秒799)を上回るタイム1分28秒087をマーク。
その後、松田選手はアタックの手を緩めず、さらに1分28秒022のレコード記録を更新。3番手には、カーナンバー36のPETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔選手)、4番手にカーナンバー17のKEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大選手)が入った。
残るQ2では、カーナンバー38のZENT CERUMO RC F(立川祐路選手)が1分28秒312のタイムで首位に、カーナンバー36のPETRONAS TOM’S RC F(ジェームズ・ロシター選手)が1分28秒335で2番手になる。
しかしこの後、カーナンバー1のMOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ選手)が1分27秒675を記録。No.12 カルソニックIMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が1分27秒877で2番手。さらにクインタレッリ選手が最後の意地を見せ、1分27秒552の脅威のタイムを叩き出し、今シーズン初のポールポジションを手中にした。
【GT500クラス・インタビュー】
対策がピタリとはまって、この速さに繋がった:松田次生選手
開幕戦の岡山では、トラブルでノーポイントに終わっていて、結果的に今回も(ハンディが)ノーウェイトだったから、悪くても予選上位のポジションだと思っていました。
オフにテストしていた時から、今年のGT-Rが速いことは分かっていました。でも「ライバルに比べて相対的にどうなのか?」を知るためにも、今日の予選は重要だと思っていました。実は、これまで一発の速さで、少し後れを取っていましたが、その原因は分かっていました。
今回はその対策ができて、それがピッタリとはまったことが速さに繋がったのだと思います。タイヤのパフォーマンスも良くて、この分だったら(開幕戦で優勝して)ウェイトハンディを積んでいても1分28秒台には届いたのじゃないか、と思いました。
ただ今回のレースは500kmと長丁場です。これまでトップを走っていながら不運に見舞われることも少なくなかったから、ポールを獲ったからと言っても決して油断はできません。反対に、ミスなく走りきることができたら…、その時は結果的にポディウムの中央に立つことになると思います。
決勝は完走できれば結果は…:ロニー・クインタレッリ選手
今回は、少しクルマのセッティングを変えてきました。それが上手く働いてポールポジションを獲ることができました。コースレコードだったことも嬉しいです。
僕は(松田)次生さんや(平手)晃平さんと一緒に、富士スピードウェイのプロモーションキャラクター“チェカ”をやっているから、富士スピードウェイの代表選手だと思っています。だからポールを獲って、それがコースレコードだったことは本当に嬉しいです。
(3月の富士合同)テストでは、1分29秒台を出すだけでも精一杯だったのに、今回はそれを2秒半近くも更新することができました。それはチームが、良いクルマを作ってくれたことが大きかったです。(Q1を走った)次生さんが良いアドバイスをくれたことも好タイムをマークできた要因です。
開幕当初から、(予選での)一発の速さは足りなかったけど、それも今回のセッティング変更で解消できました。でも、一発の速さがなくて悩んでいた当時から決勝の走りでは自信がありました。明日の決勝は長いレースなので、第一にトラブルなど何もなく完走したいです。それができれば結果はついてくると思います。
40kgのトップハンデを覆したTOYOTA PRIUS apr GT
GT300クラスは、開幕優勝を果たしたカーナンバー31のTOYOTA PRIUS apr GT(佐々木孝太選手・中山雄一選手・嵯峨宏紀選手)がポールポジションを獲得。
Q2では、日産GT-R勢との揉み合いになる中、40kgのトップハンデを覆すスピードで1分36秒952を記録してポールポジションを獲得した。
Q1では、カーナンバー25のVivaC 86 MC(土屋武士選手)が1分37秒753のトップタイムをカウント。
しかしラスト5分にカーナンバー31のTOYOTA PRIUS apr GT(中山雄一選手)が1分36秒519を叩き出す。
続いて、カーナンバー3のB-MAX NDDP GT-R(星野一樹選手)が1分37秒720で2番手に浮上。これに対抗したカーナンバー65のLEON SLS(黒澤治樹選手)が、1分37秒558を切り取りカーナンバー3のB-MAX NDDP GT-Rの前に出る。
Q2はラスト6分に、カーナンバー11のGAINER TANAX SLS(ビヨン・ビルドハイム選手)が、1分37秒564と最初に1分37秒台を記録するも、カーナンバー31のTOYOTA PRIUS apr GT(佐々木孝太選手)が、最終的に粘りきりポールポジションを確定させた。2、3位には、カーナンバー3のB-MAX NDDP GT-R、カーナンバー10のGAINER TANAX GT-RとGT-R勢が入った。
【GT300クラス・インタビュー】
雄一のタイムに刺激を受けました:佐々木孝太選手
今年、チームを移籍して、僕にとっては今回が開幕戦でした。チームが戦闘力の高くクルマを作ってくれていて、それはテストでも感じていました。
でも今回は、練習走行でトラブルが出てしまって、タイムアタックのシミュレーションができないまま予選を迎えることになって、正直「ポールを獲るのは難しいだろうな」と思っていました。
でもQ1で(パートナーの中山)雄一が素晴らしいタイムを出して…。(彼が履いていたタイヤと自分が履いた)タイヤが違っているのは分かっていたけど、刺激を受けました。
これで(自己記録更新の)通算13回目のポールはもちろん嬉しいのですが、やはり決勝で勝ちたい。明日もこの場所(記者会見)に来ることができれば最高です。
明日は優勝を狙って行きます:中山雄一選手
朝のフリー走行で最初にトラブルがあって、トップから大きく離されてしまっていたので、正直不安はありました。でも公式予選では「13番手以内につけて(Q1を突破して佐々木)孝太さんに繋ぐことが僕の仕事だ」と思い、ソフトタイヤを選んでアタックしました。
アタックでは、(先行車のアウディに)セクター3で引っ掛かるかな、とも思っていたんですが、最終コーナーを立ち上がったところで追いついて。結果的にはそのスリップを使うことになり、それで出したタイムが新しいコースレコードとなりました。
Q1で良い流れを作り、Q2の孝太さんにクルマの状況を伝えることができて、自分としてはコースレコードがどうこうではなく、良い仕事ができたことが嬉しいです。
SUPER GTには今年からフル参戦なので、500kmレースは今回が初めてです。でも去年は鈴鹿1000kmレースに出させてもらって燃料タンクが満タンの時から空になるまで走ることは経験しています。明日は優勝を狙って行きます。
ノートラブルでノーミスのレースをしたい:嵯峨宏紀
開幕戦岡山の優勝会見で「富士はスパ(WEC第2戦のサーキット)から応援してます」と言ったのですが、結果的にスパのWECには参戦しなくなって、急遽このレースにも参戦することになりました。
(佐々木)孝太さんの通算ポール記録更新が掛っていることは分かっていたから「じゃあ孝太さんにアタックしてもらったら」と言いながらも正直、40kgのウェイトハンディを積んでいるので「厳しいだろうな」とは思っていました。
でもQ1で(中山)雄一が素晴らしい走りを見せ、それに刺激された孝太さんも見事な走りでポールを獲ってくれました。
明日の決勝は500kmと長く、レースの駆け引きなどが試されると思いますが、3人ともに、どんな状況にも対応できると思っているので「チームの強さを発揮できれば」と思います。
プリウスは富士でデビューし、初優勝も富士でした。だから40kgのウェイトハンディを積んでもポールを獲れたのだから“勝てないはずはない”と思います。ただ、何も(トラブルやミスが)なければ、という条件付きなので、明日はノートラブルでノーミスのレースをしたいと思います。
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