ジャガー、フォーミュラE選手権の第3シーズンでモータースポーツ界に復帰


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FIA フォーミュラE選手権の第3シーズンにマニュファクチャラーとして参戦決定

ジャガー・ランドローバー(Jaguar Land Rover Automotive PLC、本社:英国・コベントリー、CEO:ラルフ・スペッツ<Ralf Speth>)は12月16日、シングルシーターの電気自動車による初の世界選手権である、FIA フォーミュラE選手権の第3シーズン(2016年秋開催予定)より、マニュファクチャラーとして参戦し、モータースポーツ界に復帰することを発表した。

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フォーミュラEへの参戦は、ジャガー・ランドローバーにとってモーターやバッテリー技術を含む、将来のEVパワートレインの開発を推し進める貴重な機会となるという。

ジャガー・ランドローバーのグループ・エンジニアリング・ディレクター、ニック・ロジャース氏は、「革新的なフォーミュラEへの参戦をもって、ジャガーのモータースポーツ界への復帰を本日発表することができ、とても誇りに思っております。

電気自動車が、ジャガー・ランドローバーの将来の製品ポートフォリオにおいて、重要な役割を果たす存在であることは明らかです。

フォーミュラEは、電気自動車技術をさらに発展させる貴重な場となり、極限の性能条件下で当社の先進技術のエンジニアリングやテストをすることができます。

今後5年間で自動車業界に起こる変化は、これまでの30年間をはるかに上回るものになるでしょう。

将来的には、よりコネクテッド(接続性)でサステイナブル(持続可能性)な世界になり、都市化とともに電化技術と軽量化技術の重要性はますます高まっていきます。

フォーミュラEはこのような情勢を的確に捉え、エキサイティングで先駆的なアプローチをしており、この姿勢はジャガー・ブランドに完全に合致するのです。」と述べている。

ジャガー・ランドローバーは、8,000名を超えるエンジニアによる事業部門の垣根を越えて、ジャガーのフォーミュラEチームと緊密に連携し、業界をリードするリソースを支えていく。

ジャガーのエンジニアたちは、彼らの持つ知識をレーシング・チームに反映するだけでなく、その経験を最大限活用してデータを抽出し、電気自動車技術のパフォーマンスの枠を広げていく構え。

一方、ジャガー・フォーミュラE・チームのテクニカル・パートナーは、モータースポーツに関する豊富な知識と、高性能EVシステムに関する長年の経験と実績を兼ね備えたウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングとなる。

ジャガー・ランドローバーはこれまでにもジャガーのプラグイン・ハイブリッド・コンセプトカー「C-X75」の開発において、ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングと連携しており、長期的なリレーションシップを構築してした。

なおジャガー・チームの参戦はすでにフォーミュラEと国際自動車連盟(FIA)による承認を受けており、フォーミュラEの最高経営責任者であるアレハンドロ・アガグ氏は、「ジャガーのフォーミュラEへの参戦を大変喜ばしく思います。

ジャガーはスポーツカーの歴史と伝統を有するブランドです。ジャガーがフォーミュラEでモータースポーツ界への復帰を決断されたということは、フォーミュラEに対する強力な支持であり、この選手権が電気自動車の発展に寄与できると認めていただいたことの表れだと受け止めています。

世界中のジャガーの情熱的なファン層がこの選手権の知名度を上げ、フォーミュラEがモータースポーツの未来の姿であることを改めて示してくれることを期待しています」とコメントした。

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併せてFIA会長のジャン・トッド氏は、「FIAは、 フォーミュラEに参戦する新たなマニュファクチャラーとして、ジャガーを歓迎します。

フォーミュラEは、自動車メーカーがモータースポーツの世界に進出し、公道走行用の電気自動車技術の開発ができるよう、これまでにない形で競い合える舞台を提供することを目的に設立しました。

ジャガーがフォーミュラEへの参戦によってモータースポーツ界に復帰するという選択こそが我々の取り組みの成功の証なのです。

電気自動車の将来が確固たるものになりつつあるなか、フォーミュラEは自動車業界の中で最も名高く長い歴史を有するブランドの一つであるジャガーを招致することができました。

2016/2017年シーズンの参戦に先立ち、ジャガーの成功を心よりお祈り申し上げます」と述べた。

これらを受けて、ジャガー・チーム・ディレクター、ジェームズ・バークレー氏は、「我々はモータースポーツ界への復帰にあたり、さまざまな選択肢を綿密に調査・検討してきました。

ジャガーにとって、それだけ重要な決定であり、妥協の許されない、正しい選択が求められていたのです。

当社の将来のEVプランを考慮すれば、フォーミュラEという選択は当然の結果で、そのメリットは数えきれないほどあると考えています。

そして、FIAと主催者は、この選手権の将来に関して、非常に魅力的な計画を立てています。ジャガー・チームとして、このシリーズに参戦する最初の自動車メーカーの1社となれたことを誇りに思います。

初戦を控え、やるべきことは山積みですが、この挑戦は楽しみでもあります。このエキサイティングなプログラムを通じて、新しい世代のファンをジャガーに迎えることができることも期待しています」と参戦の意欲を語った。

詳しいチーム体制、ドライバー、パートナーの発表などを含むジャガーのモータースポーツ界への復帰についての詳細情報は、第3シーズンに向けて、順次発表されていく予定となっている。