ホンダ、ブラジル経済の回復基調を踏まえ四輪車生産体制を再編


本田技研工業株式会社(本社:東京都港区、社長:八郷隆弘)傘下のブラジル四輪車生産販売子会社のホンダオートモーベイス・ド・ブラジル・リミターダ(本社:サンパウロ州スマレ市 社長:イサオ ミゾグチ)は現地時間2018年4月3日、同国内の生産体制を再編すると発表した。

近年、自動車の市場環境が大きく変化したブラジルでは、市場縮小から緩やかな回復傾向が見られる一方、当面の市場規模を踏まえた事業体質強化、および将来を見越した持続可能な事業基盤へのシフトが求められている。

写真は2012年当時、ブラジルでの累計生産台数100万台達成記念式典での様子
写真は2012年当時、ブラジルでの累計生産台数100万台達成記念式典での様子

そこでホンダは、ブラジルにおける生産体制の再編として稼働開始を延期している新四輪車工場(サンパウロ州イチラピーナ市)での生産を2019年初めから開始。

さらに既存のスマレ工場(サンパウロ州スマレ市)の完成車生産を新四輪車工場へ順次移管。スマレ工場はパワートレーン生産を中心とした役割へ移行し、生産を継続していく。

この再編を通して、ホンダは最新の生産技術が備わる新四輪車工場で、より高効率、かつ環境負荷の少ない生産を実現し、ブラジル四輪車事業の将来を担う新しい生産体制を構築する。なおこの再編は2021年に完了する予定としている。

完成車生産の移管に伴い、関係するスマレ工場従業員は、新四輪車工場へ順次異動し、これまで培った生産ノウハウを活かしていく構え。

同社では、「ブラジルで20年にわたり四輪車を生産するHondaは、地域の事業基盤をさらに強固なものとすることにより、今後も質の高い魅力的な商品をお客様へお届けしてまいります」と結んでいる。

ホンダオートモーベイス・ド・ブラジル・リミターダ 概要
設立:1996年5月
資本金:8億8,278万レアル
出資比率:ホンダサウスアメリカ・リミターダ(Honda South America Ltda.) 100%
代表者:社長 イサオ ミゾグチ
所在地:本社:ブラジル サンパウロ州 スマレ市
事業内容:四輪車の製造・販売、および研究開発
生産車種:フィット、シティ、WR-V、HR-V、シビック
敷地面積:170万m2/スマレ工場、580万m2/イチラピーナ工場
生産能力:12万台/年
従業員数:約3,200名