HEREとパイオニア、自動運転時代の地図連携を目指し基本契約を締結


地図・位置情報サービス提供会社のHERE Technologies (本社:オランダ・アムステルダム、社長:Edzard Overbeek、以下、「HERE」)と、カーエレクトロニクス事業をグローバルに展開するパイオニア株式会社(本社:東京都文京区、社長:小谷 進、以下、「パイオニア」)は互いの地図技術連携を目指し基本契約を締結した。

これは、HEREとパイオニアの100%子会社で地図事業を担うインクリメント・ピー株式会社(本社:東京都文京区、社長:神宮司 巧、以下、「インクリメント P」)が、自動運転時代に向けたグローバルな地図ソリューションの実現を目的として連携を目指すもの。この契約は、2017 年 2 月に両社が共同発表した戦略的提携合意を受けて、検討を進めてきた。

HEREのCEOであるEdzard Overbeek氏は、同基本契約の締結について、「パイオニアとの重要なパートナーシップを前進させることができて喜んでいます。

本件により、当社が取り組んできた地図と位置情報サービスの顧客への真のグローバルな提供が可能になります」と述べた。

また一方でパイオニアの代表取締役 兼 社長執行役員の小谷 進氏は、「HERE との戦略的協業が進展していることを大変うれしく思います。

両社が保有する標準地図の相互利用や自動運転用高精度地図の開発への参画により、新しいビジネス機会を創出することができるものと考えています」と語っている。

上記を踏まえ、HERE とパイオニア/インクリメント P は、様々な協業を検討しているが、特に進展があったのは次の通
り。

・グローバルな標準地図サービス
HERE とインクリメント P は、標準地図データのグローバルな提供において協業を進める。

両社は、各々が保有する標準地図データを既存および将来の商品やサービスに活用でき、今下期よりグローバル地図データの提供を開始する予定。

また、両社は、共通フォーマットなど一貫性のあるグローバル地図データの供給を検討していく。これにより、地図利用の顧客は、品質管理などのメリットを享受することができるようになる。

・自動運転をサポートするグローバル高精度地図サービス
HERE とインクリメント P は、安全・効率的・快適な自動運転を可能とするために必須となる高精度地図の共用化に向けて評価を開始する。

今後、自動運転車両メーカー向けに、グローバルで一貫性のある高精度地図データの提供を目指す。

また両社は、それぞれ日本で高精度地図の協調領域における基盤を提供するダイナミックマップ基盤企画株式会社*の活動と連携していく。

インクリメント P は同社の出資者の一員であり、HERE は同社と高精度地図制作における協業に向けての議論を開始した。

*: ダイナミックマップ基盤企画株式会社は、企画会社から事業会社に事業内容を変更し、2017 年 6 月 30 日にダイナミックマップ基盤株式会社に社名を変更する。

http://pioneer.jp/