船井電機、FOMM製EVの共同開発契約を締結。車両の量産化へ漕ぎ出す


船井電機株式会社(本社:大阪府大東市、代表取締役執行役員社長:船越 秀明)は、小型電気自動車及びその関連製品の開発を目的として、株式会社FOMM(本社:神奈川県川崎市、代表取締役:鶴巻 日出夫)と共同開発基本契約を締結した。

FOMMは水に浮くという機能を有する次世代EV「ONE」の開発設計を行うR&D型のモビリティ企業。船井電機は昨秋に同社と資本業務提携契約を締結。今回の共同開発基本契約の締結により、両社の共同開発体制がいよいよ加速される。

既にホイールインモーター方式を採るプロトタイプ車は先のジュネーブショーやバンコクモーターショーで公開されており、量産化に合意した製品は船井電機が持ち前の購買力と生産力を背景に量産しFOMMに供給する。

国内の製品販売は同じくFOMMと提携関係にある「ヤマダ電機」を通じて販売されることになるだろう。ちなみにプロトタイプ車は満充電6時間のリチウムイオン電池で最高速度は80km/h・航続距離160kmを実現している。

また併せて両社は、今後FOMMのプラットフォームを中心とした多角的なプロダクト開発にも着手。様々な企業との協業も検討していく構えだ。

なお船井電機は、18年3月期の連結決算で7期連続の営業損益を予想しており、仮にEV事業が軌道に乗るとしても、その反映にはまだまだ時間が掛かる。

当の船井電機では「電気自動車は温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)や人体に有害な窒素酸化物(NOx)などを直接排出しないことから、環境負荷低減への貢献が期待できる次世代モビリティです。

当社は本契約を通じて開発製造される小型電気自動車及びその関連製品の普及促進を図ることで環境保全に寄与すると共に、今後急速な需要拡大が見込まれる電気自動車事業を通じて事業領域の拡張と業績向上を図ることで、共通価値の創造を目指して参ります」と結んでいる。