Audi RS 3 LMS納車開始。ドバイ開催の24時間レース出走が車両の初お披露目に


カスタマーチームが参戦する最初のレースは1月中旬にドバイで開催

アウディAG(本社:ドイツ・バイエルン州インゴルシュタット、取締役会長:ルパート・シュタートラー、以下アウディ)傘下のAudi Sport GmbHは12月13日、最初の2台のAudi RS 3 LMSを本拠地ノイブルクで納車した。

Audi Sport GmbHマネージングディレクターのステファン ヴィンケルマン氏及びAudi Sportカスタマーレーシング責任者のクリス レインケ氏は、この新しいTCRツーリングカーをCadspeed-Racing及びSpeed Factory Racingチームに直接納車。同チームが挑戦する2017年シーズンは1月中旬開幕し、初戦となる24時間レースがドバイで開催される予定だ。

先のクリス レインケ氏は、「開発及びテストが順調に終了し、RS 3 LMSの生産は11月末から開始されました。

最初のクルマをカスタマーチームに納車することは、始まったばかりのこのプロジェクトにとって特別な瞬間です。

このクルマに対する高い需要に加え、カスタマーチームによるRS 3 LMSの初戦に対する期待が既に大きな盛り上がりを見せていることを嬉しく思います」と述べた。

Audi RS 3 LMSは、昨今、急成長を遂げているTCRツーリングカーカテゴリーに参戦するため、Audi Sport GmbHによって開発された。

Audi Sport GmbHの拠点のノイブルグにて最初の2台が納車されたAudi RS 3 LMSには3つのバージョンがある

同社では、このカテゴリーのレースが今後世界中でますます増える可能性があると見ており、その一つが、2017年1月12日~14日にドバイで初開催されるTCR Middle East 24時間レースである。

加えて、ニュルブルクリンク24時間レース及びVLN耐久選手権でも、TCRツーリングカー専用のクラスが設立されたばかり。

この流れを受けてAudi Sport GmbHはAudi RS 3 LMSをリリース。これまで以上に広い裾野をカスタマーレースに参戦するアウディの顧客に提供していく。

Audi Sport GmbHは、このセグメントのマーケットリーダーであるAudi R8 LMS GT3スポーツカーと共に、今回初めて2つのカスタマーレースカーを同時に提供することになる。

そんな車両の仕様は、243kW(330hp)を発生する2リッターTFSIエンジンを搭載。0~100km/hを約4.5秒のパフォーマンスを発揮する。

なおシーケンシャル6速レーシング トランスミッションを備えたTCRバージョンの価格は、129,000ユーロ(付加価値税を除く)となる。

さらに、Audi Sport GmbHは、Sトロニック ダイレクトトランスミッションを搭載したバージョンを109,000ユーロ(付加価値税を除く)で提供。さらなる改良の余地を残したクラブスポーツ バージョンは99,000(付加価値税を除く)ユーロで用意していく。