アウディ ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:斎藤 徹)は、高性能5気筒エンジンの2.5 TFSIとquattroフルタイム4WDシステムを採用した本格スポーツモデル「Audi RS 3 Sedan」の受注を開始。785万円で7月上旬よりリリースを開始する。
このAudi RS 3 Sedanは、A3セダン初のRSモデルとして昨年9月のパリ国際モーターショーでワールドプレミアされた。新型Audi A3シリーズのなかでは、最も高性能なモデルでありコンパクトセグメントのなかで世界最速の1台でもある。
294kW(400PS)を発揮する新開発の2.5 TFSIエンジンは、市販モデルに搭載される5気筒ユニットとしては最もパワフルであり、480Nmの最大トルクを1,700~5,850rpmの幅広い回転域で発揮する。
そのエンジンをフロントに横置き搭載した同車は、quattroフルタイム4WDシステムのトラクションを利用し、0-100km/hを4.1秒で駆け抜ける。
その一方で、アルミ合金製のクランクケースを採用することで、エンジン単体の重量を従来型の(鋳鉄製クランクケースを採用した)2.5 TFSIと比べて26kgも削減しており、さらに、インテークマニフォールドと燃焼室の両方でガソリンを噴射する「デュアルインジェクション」や、排気バルブの開閉タイミングを可変コントロールする「アウディバルブリフト」を採用することで燃費効率も改善。欧州ドライビングサイクル(NEDC)で100km走行あたり8.3ℓの燃料消費率を達成した。
エクステリアは、専用のシングルフレームグリルやバンパー、19インチホイール、拡げられたトレッドとフレア付きのフェンダー、大胆なディフューザーインサートなどを装着。
インテリアも、ブラックのファインナッパレザーにダイヤモンドパターンの飾りステッチとRSロゴを配した専用のシートなどを配した。
さらに、フルデジタル式インストルメントのアウディバーチャルコックピットに加えて、MMIナビゲーション、バング&オルフセンのサウンドシステムといったハイエンドのインフォテイメントシステムを標準装備。
コネクティビティの面でも、Apple CarPlay とAndroid Autoを介して手持ちのスマートフォンをクルマにつなげるようにした「アウディスマートフォンインターフェイス」を標準化するなど、Audi A3シリーズの最上級モデルにしてRSの名に相応しいものに仕上がっている。
足まわりでは4リンク式のリヤサスペンション、車速に応じてステアリングレシオをアクティブに制御する「プログレッシブステアリング」に加えて、通常のAudi A3より地上高を25mm下げたタイトなサスペンションセッティングを持つ。
プログレッシブステアリングもRS専用のチューンを受けており、車速に応じてアシスト量を調整。ステアリングラックはコーナリングの時に、ステアリングレシオが次第にクイックになるよう設計されている。
なお前輪のブレーキディスクは370mmの径を持ち、ライニングの面積を広くとった8ピストンキャリパーとの組み合わせている。一方、後輪用のブレーキには、310mm径のディスクを採用。標準仕様のホイールとタイヤは、19インチのアルミホイールと235/35タイヤの組み合わせとした。
パッセンジャーセルの主要な骨格は、熱間成形スチールパーツにより構成され、それらのパーツはプレス工程の前にオーブンのなかで1,000℃に近い高温まで熱せられ、それから水冷プレス工程により、一気に200℃程度にまで冷やされる。
この急激な温度低下により、高い強靭性を備えた素材に変化させている。こうした熱間成形スチールは鋼板を比較的薄くできるため、骨格重量の大幅削減を達成できている。
今回のAudi RS 3 Sedanでは、車体のフロントと乗員セルの接続部、Aピラー、Bピラー、ルーフアーチ、センタートンネル、サイドシル、フロアパネルなどで、そうした熱間成形スチールパーツが使用されている。
一方、サイドメンバーとパッセンジャーセルのフロア部分には、高張力及び超高張力スチールを採用。
ボンネットはアルミ製で、スチール製の場合と比べて7kgの重量を軽減を実現。フロントエプロンの背後のアルミ押し出し材は衝突時の衝撃を吸収するためのもので、ここでも1.5kgの重量を削減した。
結果、車両のフロント部分の重量が軽減できたことで、前後アクスル間の重量配分が大きく改善され、Audi RS 3 Sedan のスポーティで俊敏なハンドリング性能が可能となっている。
新型Audi RS 3 Sedanの主要諸元と価格は以下の通り。
Audi RS 3 Sedan
全長:4,479mm
全幅:1,802mm
全高:1,399mm
ホイールベース:2,631mm
総排気量:2,480cc
エンジン種類:直列5気筒DOHC インタークーラー付ターボチャージャー
最高出力:294kW(400PS)/5,800-7,000rpm
最大トルク:480Nm/1,700-5,850rpm
駆動方式:クワトロ(フルタイム4WD)
トランスミッション:7速Sトロニック
タイヤ:235/35R19
車両本体予定価格(税込):7,850,000円