古河電池の技術者、ブルガリア科学アカデミーから鉛蓄電池の発展貢献で讃えられる


古河電池株式会社(本社:横浜市保土ケ谷区、代表取締役社長:小野眞一、以下古河電池)のシニア・フェロー、古川淳氏がブルガリア科学アカデミーから2017年Gaston Planté Medal (ガストン・プランテ・メダル)を受賞した。

このガストン・プランテ・メダル“The Gaston Planté Medal“ は、3年に一度開催される国際鉛蓄電池会議(LABAT)に合わせて選ばれる賞典である。

鉛蓄電池の研究・技術・開発の発展に最も貢献した研究者・技術者または団体を選び、その功績を讃えるために、ブルガリア科学アカデミーが鉛蓄電池の発明者であるガストン・プランテの名を冠した賞である。

同賞は1989年の創設以来、鉛蓄電池の科学と技術の発展に貢献したと世界的に認められた16名と1団体(うち日本人は、京都大学の竹原善一郎名誉教授[2005年受賞]と古川の2名)が受賞者として名を連ねている。

古川氏は、1980年に古河電池に入社以来、キャパシタハイブリッド型鉛蓄電池UltraBattery(ウルトラバッテリー)の量産化と新車メーカー採用。

改良液式鉛蓄電池用添加剤の実用化、正極格子用Ba添加合金(C21合金)の実用化、ISS車用液式および制御弁式鉛蓄電池の実用化。

36V車用制御弁式鉛蓄電池の開発、バッテリ・キャパシタモジュールの開発、Pb-Ca-Sn合金圧延条製造技術の開発、電気バス用鉛蓄電池の開発などで活躍してきた。

なかでも古川氏は、かつてUltraBatteryの開発に関して、古河電池技術開発本部の2名及び、豪州連邦科学産業研究機構(CSIRO)のラム博士と共に2009年度電気化学会「技術賞・棚橋賞」を受賞している。

そんな同氏が「ガストン・プランテ・メダル」受賞したのは、従前の功績を通じて、鉛蓄電池の科学と技術の発展に大きく貢献したことが評価されたことによる。

略歴受賞者
古川 淳(ふるかわ じゅん)
経歴
1980年  古河電池株式会社入社
2009年  同社技術開発本部 開発第一部長
2012年  同社経営戦略企画室 UB(UltraBattery)事業化部長
2014年  博士(理工学)学位取得
同年  同社シニア・フェロー 経営戦略企画室UB事業化部長
2016年  同社シニア・フェロー 技術開発本部 UB事業統括部長