精密ろ過フィルタ並び樹脂開発製造のGVS S.p.A(本社:イタリアローマ、CEO:マッシモ・スカグリアリーニ)は、プライベート・エクイティ(非公開株)投資会社であるIndustrial Opportunity Partnersから、Kuss Filtration Inc.(本社:米国オハイオ、CEO:ハスネイン・マーチャント)を買収する契約を締結した。
GVSは今買収により、両社の技術的専門知識、グローバルな販売・流通ネットワークの相互協調により、自動車の精密ろ過製品市場への浸透を最大化していくと謳っている。
GVSのMassimo Scagliarini CEO(最高経営責任者)は、「今回の新たな投資に、当社は高い期待を抱いています。Kuss Filtrationは、燃料ろ過市場における幅広い経験を持ち合わせています。
その優秀な経営チーム、製品ポートフォリオ、販売における優位なポジションによって、自動車の精密ろ過製品市場においてGVS自動車部門のリーダーシップを確実に発揮してくれるでしょう」と述べている。
KussのHasnain Merchant CEO(最高経営責任者)は、「GVSグループの一員になることは非常に喜ばしいことです。
このパートナーシップにより我々は、設計や技術的なスキルを十分に活用できるようになります。
また、当社のお客様には、新たな製品やソリューションを提供することが可能になります」と語った。
GVSは、統合の後、世界22カ国にわたる26箇所を拠点に運営することになる。
また、2,300人を超える従業員を擁することになり、ヘルスケア、自動車、ライフサイエンス、個人防護具、冷暖房空調・家電産業、屋外電力機器、パワースポート、オンハイウェイおよびオフハイウェイの商用車両といった市場でサービスを提供していくとする。
GVSは、1979年に設立。主に、医療、自動車、セーフティ、ライフサイエンス、家電・工業市場にてろ過製品の開発と製造を手掛けている。製造拠点では、イタリア、英国、ブラジル、中国、ルーマニア、米国にて 11箇所に有し、22 カ国にサポートの営業事務所を配置している。
一方、Kuss Filtrationは1949年に設立。軽車両、屋外発電機器、パワースポート、オンハイウェイおよびオフハイウェイの商用車両といった市場で事業を展開してきた。
業務範囲は燃料・オイル・潤滑・尿素フィルタ、エンジン吸気フィルタ、客室エアフィルタ、排気フィルタなど。オハイオ州のフィンドレーを本拠地とし、米国、ブラジル、中国に4つの製造工場、また、フランスとスイスに営業事務所を有している。
今回仲立ちとなった投資会社のIOPは、イリノイ州のエバンストンを拠点とし、設立以来9億1,000万ドルの受託資本を運用する、プライベート・エクイティ(非公開株)投資会社である。
IOPは、中堅製造会社や付加価値の高い販売会社の買収および運営に焦点を当てており、IOP は経営重視のアプローチ、専用の取締役会の運営原則を活用し、これまで買収した会社の安定化、成長、価値の強化で実績をあげている。